出版社内容情報
師匠の父に呼ばれ、丹波に向かう陰陽師見習いの一条。友の旅路を気遣う隣人の武官・夏樹だったが、思わぬ災厄に見舞われ……!?
内容説明
蔵人所で怪談話に興じたり、女房勤めをする従妹の深雪にいじわるをされたりと、夏樹が普段どおりの日々を過ごしていた五月。親友で陰陽師見習いの一条は、京を離れて丹波を訪れるように命じられる。しかも、何かと一条を目の敵にする真角と連れ立っての旅路だ。親友を気づかう夏樹だったが、まさか友人が不在の間に、ひとの災厄が我が身に回ってこようとは思いもよらず…。平安怪異譚第6弾。
著者等紹介
瀬川貴次[セガワタカツグ]
1964年生まれ。91年『闇に歌えば』でデビュー。集英社コバルト文庫に「聖霊狩り」シリーズ、「鬼舞」シリーズなど著書多数。集英社文庫に『波に舞ふ舞ふ 平清盛』『闇に歌えば 文化庁特殊文化財課事件ファイル』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
101
今回は、仲の良くない陰陽師の弟と弟子がその父親の住む丹波に行くことになり、変なものがその弟子の住んでいる家に来ないようにします。が、若干方向を馬頭鬼のあおえが間違えて隣の主人公のうちにおかしなものが来てしまいます。その原因は陰陽師を勝手に敵と思い込んだ民間の祈祷師家族であったのですがそんなに大げさな事件は起きませんでした。2023/12/26
しゅてふぁん
40
何か大きな事件があるわけでもなく、あおえが一人で騒いで一条が諫める、それに夏樹も巻き込まれるという日常を書いた巻という感じ。深雪ちゃん、たまには素直にならないと夏樹を誰かに取られちゃうよ。2020/10/04
ゆなほし
37
シリーズ6作目。親友の陰陽生一条が真角と丹波へ向かう中、夏樹の身に災厄が降りかかり…。毎巻副題と表紙が美しい平安怪異譚シリーズ、今巻も涼し気な雰囲気たっぷりで大変美しい。しかし内容は既刊よりギャグ寄りになっている気がして、そのギャップも面白い。作者もお気に入りだと言う強烈なあの人物は、インパクト抜群。乙女チックな馬頭鬼も大活躍で、彼が出てくると一気に砕けた雰囲気になって相変わらず面白い。振り返ってみると、今巻はゆるーく小休止の印象。安定した面白さが魅力のシリーズ。2020/12/02
momi
35
平安怪異譚第6弾!乙女ちっくな馬頭鬼「あおえ」和ませキャラ今作も健在!!怪異はちょっと怖いけど「あおえ」にはいつも楽しませてもらってます!さて今回は…友人の陰陽師見習い「一条」が留守の間に「夏樹」に災難が次から次へと降りかかってきます!夏樹の曽祖父菅原道真公の妖刀がピンチを救ってくれるのか…みものです!冒頭の「あおえ」が語る登場人物の話も楽しかったです♬2020/09/29
たち
25
大変な事件があったわけではありませんが、真角と一条の最悪コンビは面白かったです。後、私は無知で知らなかったのですが、端午の節に薬玉を愛しい人に送る風習があったのですね。なかなか素敵ですよね。今でも欲しいなぁ。スマホに付けられるやつとか…。それはもはや根付ですね。2024/02/11