集英社文庫<br> 森まゆみと読む 林芙美子「放浪記」

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集英社文庫
森まゆみと読む 林芙美子「放浪記」

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087441130
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

林芙美子 放浪記 花の命はみじかくて 苦しきことのみ多かりき 改造社 底辺 女性 昭和

内容説明

昭和初期。自由を求め奔放に生きたひとりの女性の日記が出版されベストセラーとなった。それは林芙美子の「放浪記」。いま広く読み継がれている版は、後世の手が多く入り「成功者の自伝」と化していると指摘する森まゆみが、改造社版「原・放浪記」の生き生きとした魅力を紹介する。各章に鑑賞が入り、時代背景や芙美子の生涯についての解説も収録。林芙美子を知ろうとするならまず手に取るべき一冊。

目次

林芙美子『放浪記』(改造社版)―各章に森まゆみによる鑑賞つき
放浪記以前―序にかへて
淫売婦と飯屋
裸になって
目標を消す
百面相
赤いスリツパ
粗忽者の涙
雷雨
秋が来たんだ
濁り酒
一人旅
古創
女の吸殻
秋の脣
下谷の家
付録 三白草の花

著者等紹介

森まゆみ[モリマユミ]
1954年東京都文京区生まれ。早稲田大学政経学部卒業、東京大学新聞研究所修了。出版社で企画、編集の仕事にたずさわった後、フリーに。84年に子育て仲間の山崎範子、実妹の仰木ひろみと地域雑誌「谷中・根津・千駄木」を創刊。2009年終刊、のち「谷根千記憶の蔵」を主宰して、地域資料のアーカイブ化に努める。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Masakazu Fujino

11
林芙美子の「放浪記」は何回も改訂されて出版されているが、後に手が入れられているものは、だんだんと「成功者の自伝」と化していき、本来の芙美子の思いや行動が見えにくくなってしまっている。こう指摘する森まゆみが、「放浪記」の原本とも言うべき1930年(著者の林芙美子は満26歳)刊行の改造社版『放浪記』を森まゆみの章ごとの解説付きで復刻出版したもの。 尾道から恋人を追って上京した18歳の少女が非正規労働者として大都会東京で生きる懸命な姿がまっすぐ描かれている。彼女のい威勢のよい啖呵は生々しいが小気味よい。2021/07/16

マカロニ マカロン

10
個人の感想です:B。『放浪記』読書会の参考本として。現在の新潮文庫、岩波文庫掲載の『放浪記』は初出の文章の改訂版で、この本には元の改造社版が収録されているため、比較しながら読んだ。改訂版では会話にカギ括弧をつけたり、語尾を「だ」から「である」に、生半な表現を添削する、伏せ字の部分に本来の文字を当てはめるなどの変更を行っている。それにより読みやすくはなっているが、元のハチャメチャな感じやヴィヴィッド感はやや薄くなっている。また本書では日記の年次も追補され、各章に森さんの鑑賞が掲載され理解しやすくなっている2024/07/18

GELC

6
kindoleで完全版を無料で読めるが、成功後の芙美子による改変が著しいということで、初期の版を読んでみたく手に取った。やはり文章の勢い、みずみずしさが違う。また、各章に添えられている、森さんのピンポイント解説が短いながらも的確で、話を理解する上で非常に手助けになった。(正直、自分一人で読んでいると、第一部がほぼ時系列に並んでいることも気づかなかった。。。)Kindleや新潮社版に挑んでみたが難しかったという方に、ピッタリで強くオススメしたい。2023/07/26

Gen Kato

2
読みはじめてすぐ「しまった、これ、単行本で持って&読んでいた」と気づいて凹む(凹みつつまた読んでしまいましたが…2020/08/24

crf2

0
今でも刺さる2024/11/06

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