出版社内容情報
吉野 仁 ヨシノ ジン ノグチ タク ヤッテミナキャ ヨロズソウダンヤハンジョウキ よろず 相談 屋 繁盛 記
内容説明
宮戸屋の倅、信吾が店を継がずに開いた将棋会所も、一年になるか。記念の将棋大会を開く?そりゃ面白そうだが、一緒に始めた「よろず相談屋」のほうはどうだ?猫や狸がよく来る?大丈夫なのか?―将棋大会に多くの人が集まる中、ならず者が暴れ、隠していた武術の腕を見せねばならない事態に。そこから思わぬ方向に物語は動き、信吾に一大転機が訪れる。痛快青春時代小説シリーズ第4作。
著者等紹介
野口卓[ノグチタク]
1944年徳島県生まれ。立命館大学文学部中退。93年、一人芝居「風の民」で第三回菊池寛ドラマ賞を受賞。2011年、『軍鶏侍』で時代小説デビュー。同作で歴史時代作家クラブ新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
52
「狸だって客である」の豆狸がかわいい。再登場希望。将棋会所「駒形」一周年記念の将棋大会を開催することになって忙しい信吾だがちょっとした活劇で瓦版ネタになってしまう。それをきっかけに信吾に女難?が…。次回は縁談がまとまるのだろうか。やってみなきゃ分からないことがあれこれ出てきてそのたびに微調整していく将棋大会運営の描写が楽しかった。2019/09/22
ち~
34
将棋会所がオープンして1年。記念に将棋大会を催すことに。賞金も出るという事で集まった総勢183人の総当たり戦。皆の協力を得ながらキッチリ対策をたて大会は始まるが…「やってみなければわからないことって、けっこうあるものだな」開始早々に出てくる様々な問題に臨機応変に対処したり、難癖つける刃物を持った破落戸ともやりあう信吾。武勇伝の噂で詰めかける野次馬やら女性たちに大忙しの信吾だが、今回は、相談の解決とか事件に巻き込まれる面白さが弱かった。次回、ホントにお見合いしちゃうのか?狸の恩返しはあるのか?楽しみです。2020/05/05
らび
29
「駒形」は早くも1周年を迎え記念として将棋大会を開催する運びになる。初めてのことで準備に余念もないが甚兵衛始め周囲の知恵を借りながらいよいよ大会が始まる。そこへならず者が現れたことで信吾の隠された秘密が瓦版で白日の下に・・。「駒形」はもちろん実家の「宮戸屋」も巻き込み大騒ぎに。そんな時に「よろず相談屋」にも客が?まあ盛沢山でしたが「狸だって客である」の狸の母子登場で「ああ、信吾にはこれもあったな~」何だか微笑ましくて可愛かったです。そろそろ縁談もまとまるんでしょうかね?2019/09/28
むつこ
28
シリーズ4作目。見世を初めて1年が経ち将棋大会を開催する。が、長い。。。主人公の信吾のようにもっと「よろず相談」の話や動物との会話を楽しみたいから、大会の進行も気になるが読んでいて飽きてしまった。それでもラスト適齢期を迎えお見合い三昧、次回作、女子との交流が多くなるといいな。2020/01/14
サケ太
24
とにもかくにも、やってみなきゃはじまらない。やってみなきゃわからない。将棋大会を開いたことにより始まる騒動。信吾は色々と忙しい。有名になるのも良いこととは限らない。かつての経験もあるし、今度こそ新たな関係が生まれるのか。2019/10/02