集英社新書<br> ハマのドン―横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録

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集英社新書
ハマのドン―横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212655
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0231

出版社内容情報

政権中枢が推し進める横浜市へのカジノ誘致に対し、これを阻止すべく人生最後の闘いに打って出た91歳“ハマのドン”こと藤木幸夫。
そこには横浜のみならず全国の港湾を束ねる者として、「博打は許さない」という信念があった。
カジノの是非について住民投票を求める市民の署名は二〇万筆近くに上ったものの、市議会では否決。
決戦の舞台は2021年夏、横浜市長選となった。菅首相はじめ政権総がかりで来る中、藤木と市民との共闘のゆくえは――。
国内外で高い評価を得たドキュメンタリー制作の舞台裏を明かす。

◆目次◆
第一章 保守の大親分が反旗を翻す
第二章 無党派市民の怒りとドンの宣戦布告
第三章 藤木幸夫とは何者か?
第四章 そして、決戦へ
第五章 闘い終えて、映画化へ

◆著者略歴◆
松原文枝(まつばら ふみえ)
テレビ朝日ビジネスプロデュース局イベント戦略担当部長。
1992年政治部、経済部記者を経て、『ニュースステーション』『報道ステーション』ディレクター。
2012年からチーフプロデューサー。
15年に経済部長、19年から現職。報ステ特集「独ワイマール憲法の“教訓”」でギャラクシー賞テレビ部門大賞、「史実を刻む」などドキュメンタリーではアメリカ国際フィルム・ビデオ祭銀賞、放送人グランプリ優秀賞。
2020年放送ウーマン賞。専修大学文学部ジャーナリズム学科特任教授。

内容説明

政権中枢が推し進める横浜市へのカジノ誘致に対し、これを阻止すべく人生最後の闘いに打って出た九一歳“ハマのドン”こと藤木幸夫。そこには横浜のみならず全国の港湾を束ねる者として、「博打は許さない」という信念があった。カジノの是非について住民投票を求める市民の署名は二〇万筆近くに上ったものの、市議会では否決。決戦の舞台は二〇二一年夏、横浜市長選となった。菅首相はじめ政権総がかりで来る中、藤木と市民との共闘のゆくえは―。国内外で高い評価を得たドキュメンタリー制作の舞台裏を明かす。

目次

第1章 保守の大親分が反旗を翻す(噂のドンに会いたい;大迫力の新年会 ほか)
第2章 無党派市民の怒りとドンの宣戦布告(いつも「判断していない」市長;手のひら返しの白紙撤回 ほか)
第3章 藤木幸夫とは何者か?(生き方としての藤木さん;客人が途絶えない会長室 ほか)
第4章 そして、決戦へ(ルビコン川を渡る;市民と直接つながる ほか)
第5章 闘い終えて、映画化へ(崔洋一監督の遺言;過去一〇年間の最高視聴率に ほか)

著者等紹介

松原文枝[マツバラフミエ]
テレビ朝日ビジネスプロデュース局イベント戦略担当部長。1992年政治部、経済部記者を経て、『ニュースステーション』『報道ステーション』ディレクター。12年からチーフプロデューサー。15年に経済部長、19年から現職。報ステ特集「独ワイマール憲法の“教訓”」でギャラクシー賞テレビ部門大賞、「史実を刻む」などドキュメンタリーではアメリカ国際フィルム・ビデオ祭銀賞、放送人グランプリ優秀賞。2020年放送ウーマン賞。専修大学文学部ジャーナリズム学科特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Book & Travel

36
2年前、IR誘致の可否が大きな争点となった横浜市長選と、その結果に大きな影響を与えたハマのドンこと藤木幸夫氏を追ったノンフィクション。藤木氏の存在は聞いたことはあったが、もう少し知ってみたくて手に取った。当時の総理だった菅氏と親しく元々は支援者でありながら、横浜に賭博は不要と反旗を翻した藤木氏。港湾を取り仕切る強面の人物をイメージしていたが、人情に熱い読書人という人物像は意外で、氏の半生や選挙の裏側共々興味深く読んだ。ただ本書自体は時系列が前後したり、焦点がぶれている様に感じたりやや読み辛い印象も受けた。2023/12/22

tetsubun1000mg

25
横浜港湾関係者のドンとして横浜市長選のニュースでよく登場していた方のドキュメント。 菅さんが議員秘書から県会議員、国会議員になるまで支援者の中心人物だったのに、カジノに前のめりになる政権、市長に反旗を翻す。 菅官房長官、安倍政権に反対を堂々と表明するリーダーを野党の党首以外では知らない。 港湾組合会長と言っても早稲田大学出身というのにも驚いた。 今90歳というのだが当時大学に進学する人は少なかった時代だったはず。 横浜市民を博打に巻き込まないという主張を一貫して訴える姿に感銘を覚えた。2023/08/15

ひこぼし

13
映画を観て、プロデューサーの松原さんの話も聞いた後に読んでいるのでとても面白かった。自分の生活には感じられない人間ドラマがある。政治を近くに感じる。ハマのドンこと藤木さんが芯がブレないところや、周りから慕われるオーラを感じた。IR誘致についてこんなに奥が深かったとは。いろんな人が出てきて、人の縁もより深く感じた。2024/12/02

anken99

12
横浜がらみの仕事を多くしていることもあって、勉強のために精読。テレ朝のドキュメンタリーも見たが、あらためて書籍になると、深い話も数多く収載されており、実に面白い。藤木さんという人物の本気度、そしてなぜここまで人々に慕われるのか・・・義理と人情、そしてぶれない思いと行動力は敬服するばかり。幼少期の話から港湾の話、そして本題のカジノ反対の話など、どれもとても興味深いものばかりであった。行動することの大切さを身をもって示した、そんなほれぼれする人物である。映画も見てみよう。2024/02/07

どら猫さとっち

12
横浜市にIR=カジノを含む統合型リゾート施設誘致の話が来た。博打は許さないー。誘致阻止をするべく、ひとりの男が立ち上がる。“ハマのドン”こと藤木幸夫。横浜と港に生き、横浜市民のために働き続けてきた。彼と横浜市民が、最高権力者と戦う姿を追ったドキュメント番組、そして映画化になった話題作が、書籍化した。卑劣極まりない政治の世界で、今彼のような人物が必要だ。彼の存在と著者である監督の熱い想いが、本書に集結されている。2023/06/03

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