集英社新書<br> 他者と生きる―リスク・病い・死をめぐる人類学

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集英社新書
他者と生きる―リスク・病い・死をめぐる人類学

  • 磯野 真穂【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 280p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087211986
  • NDC分類 114
  • Cコード C0247

出版社内容情報

生の手ざわりを求めて――。
“正しさ”は病いを治せるか? 
“自分らしさ”はあなたを救うか?
不調の始まる前から病気の事前予測を可能にし、予防的介入に価値を与える統計学的人間観。
「自分らしさ」礼賛の素地となる個人主義的人間観。
現代を特徴づける一見有用なこの二つの人間観は、裏で手を携えながら、関係を持つことではじめて生まれる自他の感覚、すなわち「生の手ざわり」から私たちを遠ざける。
病いを抱える人々と医療者への聞き取り、臨床の参与観察、人類学の知見をもとに、今を捉えるための三つ目の人間観として関係論的人間観を加えた。
現代社会を生きる人間のあり方を根源から問う一冊。

◆目次◆
第一部 リスクの手ざわり
第1章 情報とリスク
第2章 正しく想像せよ
第3章 ゴンドラ猫は恐怖する
第4章 新型コロナウイルスの実感
第二部 危機に陥る人々・その救済の物語
第5章 狩猟採集民という救済
第6章 「自分らしさ」があなたを救う
第7章 人とは何か
終 章 生成される時間

◆著者略歴◆
磯野真穂(いその・まほ)
人類学者。専門は文化人類学、医療人類学。2010年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。早稲田大学文化構想学部助教、国際医療福祉大学大学院准教授を経て2020年より独立。
著書に『なぜふつうに食べられないのか-―拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、『医療者が語る答えなき世界――「いのちの守り人」の人類学』(ちくま新書)、『ダイエット幻想――やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)、共著に『急に具合が悪くなる』(晶文社)がある。

内容説明

不調の始まる前から病気の事前予測を可能にし、予防的介入に価値を与える統計学的人間観。「自分らしさ」礼賛の素地となる個人主義的人間観。現代を特徴づける一見有用なこの二つの人間観は、裏で手を携えながら、関係を持つことではじめて生まれる自他の感覚、すなわち「生の手ざわり」から私たちを遠ざける。病いを抱える人々と医療者への聞き取り、臨床の参与観察、人類学の知見をもとに、今を捉えるための三つ目の人間観として関係論的人間観を加えた。現代社会を生きる人間のあり方を根源から問う一冊。

目次

第1部 リスクの手ざわり(情報とリスク;正しく想像せよ;ゴンドラ猫は恐怖する;新型コロナウイルスの実感)
第2部 危機に陥る人々・その救済の物語(狩猟採集民という救済;「自分らしさ」があなたを救う;人とは何か)
生成される時間

著者等紹介

磯野真穂[イソノマホ]
人類学者。専門は文化人類学、医療人類学。2010年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。早稲田大学文化構想学部助教、国際医療福祉大学大学院准教授を経て2020年より独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アキ

100
医学上統計学的人間観に則り、将来起こり得る疾病のリスクを最小限にするため、医師はある治療を推奨する。それは根底に古代ローマに萌芽を持つ個人主義的人間観を元にした考え方がある。それに対比して、人類学上の人格論から他者と接合された関係論的人間観の中で捉え直すことで、たとえ短命であっても、偶然に根差す固有の生が浮かび上がる。宮野真生子「急に具合が悪くなる」の中の宮野の最後の手紙で書かれていた内容を引用して、生の実感を感じる時は、相互作用の中で他者と時間を生成している局面と述べている。医療人類学からの視点である。2022/03/27

どんぐり

80
個人主義的人間観、統計学的人間観、関係論的人間観などの言葉が出てくると、倫理が立ち上がってきて、門外漢には哲学的で手ごわい本である。部分、部分は面白いのだが、話題が広がり過ぎてどうにも「他者と生きる」繋がりがクリアに見えてこない。そう、モヤモヤ感が勝る本なのだ。世の人は、コロナと共に生きる。その1点で「リスク・病い・死をめぐる人類学」を論じたらよかったのに。2022/07/24

佐島楓

73
「自分らしさ」という定義は「社会の承認を必要とする」という指摘は的確である。自分というものは、他者=社会がなければ現れないものなのだから、一見矛盾があるようでいて、真実だろう。著者は人類学と医学を身体感覚と結びつけたアプローチをなさっているようなので、著作を読んでみたいと思う。2022/02/13

ころこ

52
近代化によって得られるようになった情報やテクノロジーが、人間の生活を豊かにする方に働くのではなく、かえって人間を不安に陥れる。再帰的近代化による負の側面としてコロナ過でも明らかになった問題は、未だ撲滅できない感染症があるのではなく、情報をつくり出すことによって我々がつくり出した問題だという整理が本書でもなされています。全員のPCR検査を主張する論者の背景に、20年前のBSE全頭検査による非科学的な過剰対応があったことを示唆しているのは慧眼でした。本書は単線で明快に論じるというよりも、様々な視点による語りが2022/06/23

とある内科医

40
人類学のまとめ読み中で、『医療者が語る答えなき世界』、『急に具合が悪くなる』に続く著者3冊目。第一部は医学的な内容が主で、前著でもあったエビデンスと付き合うことの困難、リスクとは何か、などスラスラと進む。第二部~終章にかけては、各章間の関連性を見失ってしまい「平均人」という概念、再登場したインゴルド「ライン」「徒歩旅行」、九鬼・宮野氏、分人といったキーワードを拾いながら何とか文字を追うのみ…。2022/02/23

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