出版社内容情報
三河ダービー ご当地 Bリーグ プロ野球 Jリーグ ダービーマッチ 東京集中 商業主義 プロスポーツ 地方移転 琉球ゴールデンキングス 市民球団 スポーツビジネス 地元チームがある幸福
内容説明
かつては、「地元にプロスポーツチームがある」のは大都市圏に限られていた。ところが現在では、全国ほぼすべての都道府県に「地元を本拠地とするプロスポーツチーム」(野球、サッカー、バスケット、アイスホッケーなど)が存在する。この画期的な状況は、何を物語るのか。格差研究など、経済データに基づく社会分析の第一人者が、「中央集権から地方分権へ」という日本社会のキーワードに重ね合わせつつ、その意義を多方面から分析する。
目次
序章 「東京一極集中」は何が問題なのか
第1章 「スポーツの中央集権」が生み出す功罪
第2章 プロスポーツはすでに「地方分権」にシフト
第3章 プロスポーツが「地方都市」で繁栄する効果
第4章 地域のライバル意識による「ダービー・マッチ」
終章 プロスポーツ「地方展開」のさらなる可能性を探る
著者等紹介
橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年生まれ。京都女子大学客員教授(労働経済学)。ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京大教授、同志社大教授を歴任。日本の格差社会の実態を経済学の立場から分析し、多くの著作を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
26
薄い新書で、日本全国の、野球・サッカー・バスケットなどの地方チームを取り上げたが、さすがに対象が拡がりすぎ、やや散漫な印象。2019/12/03
みこ
15
毎年時間の許す限りマリンスタジアムに足を運ぶ千葉県民としては「そうそう、その通り」と頷きながら読み進められた。スポーツの力は侮れない。ラグビーW杯のカナダ代表と釜石、サッカーW杯のカメルーン代表と中津江村のような絆が芽生えることこそスポーツの国際大会における真の成功と言える。オリンピックも都市ではなく国単位で開催すべきだろう。2019/11/13
Yappy!
3
スポーツと地方をテーマに、さらっと現状の課題・問題と、提言などが紹介されています。野球が地方にうつりはじめているのは間違いなく、地元出身者ではない人が留学してくるけれど地元のチームが強くなるという高校野球も、一時期の揶揄される時期から地域振興の一環として、地元オンリーメンバーとの対比も含め定着してきたように思えます。 人が流動しないといけないのはスポーツも同じで、いつまでも〇〇道とか専門的な一部の人がやるものが、有名な人も含め写ってくることで全体的に文化になっていく、今は過渡期なんだと思います。2019/11/15
よし
3
スポーツによる地域活性化の効果を論じた本。野球やサッカー、バスケットボールのプロ化の歩みもコンパクトにまとめられています。地方に住む私たちも昨年のラグビーワールドカップなどを通してスポーツの力を実感していましたので、著者の橘木さんの主張に納得する部分も多かったです。新型コロナウイルスの影響で厳しい経営状況が続く地方のプロチームは今まさに存続・発展できるかが試されていますし、そのためには地元の企業や行政、多くのファンとのネットワークづくりが大事だと思いました。2020/05/31
22octobre
2
地域密着や活性化にスポーツがどうやって関与していくのかをもっと掘り下げてほしかった… ネット情報を「知ってる」くらいの物知りさんレベル本だと、少し厳しいかもですね。★ひとつ。