出版社内容情報
福島第一原発事故後に数兆の予算を投じられ行われた除染作業。その効果は怪しいままに避難住民の支援は打切られ帰郷を促されている。その背後の国家ぐるみの行政の欺瞞の実態を第一線の記者が告発。
日野 行介[ヒノ コウスケ]
著・文・その他
内容説明
二〇一一年の東京電力福島第一原発事故に伴う放射能汚染対策の実態を知ることは、国家の信用と民主主義の基盤が破壊された現実を直視することである。対策の柱となった「除染」は、この事故を一方的に幕引きする武器となった。著者は、環境省の非公開会合の記録を入手。本書はこれをもとに、官僚、学者に直撃取材を行い、為政者の真意を暴いた。森友・加計学園問題、陸上自衛隊の日報隠蔽問題、裁量労働制に関する厚生労働省のデータ問題、それらに伴う説明責任の放棄、公文書の意図的な未作成、果ては改竄まで…。この数年間国政を揺るがした諸問題は3・11に付随する問題と同根なのである。
目次
序章 除染幻想―壊れた国家の信用と民主主義の基盤
第1章 被災者に転嫁される責任―汚染土はいつまで仮置きなのか
第2章 「除染先進地」伊達市の欺瞞
第3章 底なしの無責任―汚染土再利用1
第4章 議事録から消えた発言―汚染土再利用2
第5章 誰のため、何のための除染だったのか
第6章 指定廃棄物の行方
著者等紹介
日野行介[ヒノコウスケ]
1975年生まれ。毎日新聞記者。九州大学法学部卒。1999年毎日新聞社入社。大津支局、福井支局敦賀駐在、大阪社会部、東京社会部、特別報道グループ記者を経て、水戸支局次長。福島県民健康管理調査の「秘密会」問題や復興庁参事官による暴言ツイッター等多くの特報に関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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