出版社内容情報
オリンピックアテネ大会では金メダル、ロンドン大会では銅メダルを獲得するなど好成績を残し、2016年に引退後は学者、指導者として活躍する著者が今だからこそ語る、究極の集中法をまとめた一冊。
内容説明
超一流アスリートが教える、結果を出すための集中法。
目次
第1章 究極の集中力をつける
第2章 ゾーンに入る
第3章 限界の超え方
第4章 ゴールへのアプローチを最適化する
第5章 「自然体」が一番強い
第6章 体を整える
著者等紹介
室伏広治[ムロフシコウジ]
1974年、静岡県沼津市生まれ。元男子ハンマー投げ選手。東京医科歯科大学教授。博士(体育学)。中京大学卒業、中京大学大学院修了。自己最高記録は、2003年6月、プラハ国際で出した84メートル86。シドニー、アテネ、北京、ロンドン・オリンピックに出場。04年のアテネでは金メダルに輝く。同年紫綬褒章受章。中京大学准教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
38
むずかしいことをむずかしく書くのは簡単です。ゾーンと言う究極的な集中状態に入るための方法をこの修行僧のようなアスリートは簡潔な言葉で書き表しています。すべて行えばゾーンに入れるのか?それはわかりません。ただ確実に言えるのは室伏広治のいうことの、そのなかの納得できることだけでも行えば生活や日々の仕事、ワークアウトには目覚ましい効果が期待できる。ということです。彼が言っていることを一言で表せば、一瞬一瞬を意識する。自分の能力を最大限に出す方法を常に考える。そういうことです。大切なのは呼吸、型、意識なのです。2018/01/21
Y2K☮
29
「目的」と「目標」の違いという表現が刺さった。最短の軌道を描くために「蓄えモード」から「使うモード」へ切り替える。知行合一的何か。ホリエモンの言う「準備が万全になるまで待たずいきなりやってみる」に近い。ゾーンに入る第一段階は呼吸法と正しい姿勢。禅や中村天風の本に書かれていたことと重なる。あとは型とイメージと空気。私が小説を書く行為もいくつかの意味で「空気」との闘いかもしれない。イメージは想像力、型は基礎になる文体に置き換えられる。絶えず質の向上を目指すことで集中する。頭も身体も使ったいい疲れ方を心がける。2020/10/04
aloha0307
28
"室伏流エクソサイズ"を中心に再読 鎮心を丹田に では集中するうちに頭が空っぽになり呼吸をしていることも忘れる...この境地に到達したいものです。究極の逆腹式呼吸:吸う時に吐くときの動きをする は、従来実践していた己のmethodをブラッシュアップできましたよ^-^ ”動きを取り入れる”も大いに参考になりました。1セット101回の腕立て伏せは、ただ漫然と繰り返すのではなく、上体を左右に振ってみたり、肘の角度を変えたりetc いくらでもバリエーションができそうですよ^^2018/03/08
aloha0307
28
優しくて力持ち なおかつカッコいい男の中の男..そんなイメージに最も近いのは室伏広治さんではないだろうか。ゾーン ってなんだろう?そんな?がきっかけだったが、憧れ度がさらに↑しました。@アテネ五輪 金メダルをかけた最終投擲6投目 大の字になって星空を眺める と 大歓声が意識からすーっと消えていく…そして己だけがみえる&己だけを感じる 真の集中力に辿りついたその瞬間 ハンマーを放つ!..その描写は大感動。取り入れている呼吸法が逆腹式呼吸で己と共通であったのは嬉しかったなあ 俺もヤるぞ 腕立て101回! 2018/03/03
小木ハム
26
どんなにキツいトレーニングでも義務感ではなく「自分で目標を決め」「自分で工夫する」。面白がること、楽しいと感じることが大切。著者は孫子や老子、物理学からも全力を出すためのヒントを求めており本当に面白がれる人は、自分の分野から一旦離れられる人なのだと思った。量よりも質を重視するというのは桑田真澄氏も仰られていたことだ。ゾーンは身体とイメージを調和させること。空気(エア)トレーニングが重要。著者は父(室伏重信)の記録を塗り替えたが「自分を超える人材を育てるまで父を超えたことにならない」と認識してる。凄い漢だ。2024/08/06