集英社新書<br> 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

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集英社新書
閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087208832
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C0233

出版社内容情報

資本主義の終焉で、世界経済の常識が大逆転。成長を追求すれば企業は打撃を受け、国家は秩序を失うのだ。生き残るのは「閉じた経済圏」を確立した帝国だけ。歴史の大転換期に日本の行くべき道を描く!




水野 和夫[ミズノカズオ]

内容説明

資本主義の終焉によって、世界経済の「常識」が逆転した。経済成長を追求すると、企業は巨大な損失を被り、国家は秩序を失う時代になったのだ。生き残るのは、「閉じた経済圏」を確立した「帝国」だけである。「長い21世紀」という五百年ぶりの大転換期に始まる、新しい「帝国」システム。そのもとで、米英・欧州・中露の経済はどう変わるのか? 日本を救い出す方策とは何か?ベストセラー『資本主義の終焉と歴史の危機』で高い評価を受けたエコノミストが描く、瞠目の近未来図!

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

60
『資本主義の終焉と歴史の危機』に次ぐ、水野さんの2冊目。人口の減少化とともに市場が有限のゼロ金利時代に入った日本。国内の需要量の増加が見込めなくなっているにもかかわらず、人口=労働力と捉えて供給力の減少を阻止するための「一億総活躍社会」と「働き方改革」を叫ぶ政府。ヒト、モノ、カネの国境を越える自由な移動のグローバリゼーションは、「周辺」が「中心」に入ってくれば維持できずに崩壊していく。これが20世紀末以降に新興国の難民、移民となって現れた。ポスト近代システムは、一定の経済圏で自給体制をつくり、その外に富2018/02/28

skunk_c

34
『資本主義の終焉と歴史の危機』の続編で、資本主義の本質を飽くなき蒐集として、空間的広がりが限界に来た21世紀には終焉を迎えるとした。これは前著の「周辺の逆襲」の異なる表現だと思う。ゼロ金利を「成長なき定常社会」と肯定的に評価、膨張思考の海の帝国からEUが目指す閉じた陸の帝国と地方政府の組み合わせが資本主義の次に来る「新中世」とする。「定常社会」は魅力的だが完全雇用の問題に触れていない気になった。経済学だけでなく、歴史学、社会学などの成果を取り込んだ見立ては正否はともかく魅力的だ。正解はすぐには不明だけど。2017/06/21

slider129

29
資本主義が蒐集や搾取を目的とする限り、開拓すべきフロンティアがなくなれば、自ずと幕引きをせざるを得ない。”正解”に近いと思い込んでいた資本主義にも限界が来たことを思い知らされ、時代や環境によって正解は移り変わる。社会主義の破綻を目の当たりにした後の資本主義の限界に、世界は時を同じくするかのように”閉じていく”選択を取り出したように思える。ゼロ金利の異常さを説明するに当って、もはや投資をした所で資本を増やせない状態に陥ったという指摘は見事。いかに人類が歩みを止める事が出来るかという難問に問われているようだ。2017/07/31

ゆう。

26
著者は国民国家と資本主義からなる近代システムの矛盾が臨界点に達していると警告します。儲け優先で後先を考えない新自由主義的な資本主義に対しての、良心的な近代経済学者からの警告だと思いました。そして、「ゆっくり」と「寛容」な経済システムである「閉じた経済圏」を構築する必要性を問うています。資本主義社会の歴史に先が見えないからこそ必要な視点だとしています。将来社会への展望にはいろいろと意見のあるところだと思いますが、人間を見ない今の暴走した資本主義社会を読み解くうえでは面白い視点なのかなと思いながら読みました。2017/08/28

kawa

25
前著「資本主義の終焉と歴史の危機」で、解りやすい記述だが、問題点を指摘するのみで、新しいシステムのヒントが提示されていない不満を記した。本書は、正にそれに応える内容。と言っても、未来のシステムの姿が明確にわかるはずはないとし、過去の歴史や経済の動きを紐解きながら、「二十一世紀は政治的には地域帝国であり、経済的には定常状態、すなわち、資本蓄積をしないという方向性」を指向すべきとしている。その内容は論理的ではあるが、自分としては、まだまだ未消化で何とも言えない部分や、賛同できない点もある。(続く)2017/06/15

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