出版社内容情報
能という希有な演劇を日本文化に輝かせた巨人、世阿弥の栄光と悲劇の謎をどう見るか。世阿弥の世界への新しい切り口と共に、能への誘いとして、類書とは異なるユニークな入門の書。
内容説明
シェークスピアに二世紀先立ち、能という希有な演劇を日本文化に輝かせた巨人、世阿弥。魅力の美学『風姿花伝』を出発点に、世界に冠たる芸術論の確立。時空を超えて現代に花咲く能の名作の数々。義満の寵愛と最晩年の佐渡配流。栄光と悲劇の謎をどう見るか。世阿弥の世界への新しい切り口と共に、能への誘いとして、類書とは異なるユニークな入門の書。
目次
第1章 序の段 スーパースター世阿弥の栄光―心より心に伝ふる花(ギリシャ劇と能と 演劇の誕生;スーパースター世阿弥十二歳;稀代の美少年・鬼夜叉;世阿弥が発見されて百年;世界につながる世阿弥―フランスとの交流の例)
第2章 破の段 世阿弥の創った能(風の巻 能の本を書くことこの道の命なり;姿の巻 演劇としての能 動十分心 動七分身;花の巻 世阿弥語録抄 初心忘るべからず;伝の巻 世阿弥流転 万一少し廃るる時ありとも)
第3章 急の段 世阿弥の継承―時に用いるをもて花と知るべし(『八帖本花伝書』の存在;家康が読んだ『風姿花伝』;武と能と世阿弥と;観世元章の改革と世阿弥;新作能のシテと世阿弥;名人は世阿弥を読んだか 梅若万三郎兄弟と喜多六平太の場合;世阿弥への回帰 観世寿夫;世阿弥復元の時代;世阿弥がだんだん遠くなる;附祝言 世阿弥が咲かせた野の花 黒川能ほか)
著者等紹介
増田正造[マスダショウゾウ]
1930年生まれ。能研究家。武蔵野大学名誉教授。同大学の能楽資料センター設立以来長く主任を務める。著書に『能と近代文学』(平凡社。観世寿夫記念法政大学能楽賞)等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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