出版社内容情報
ロングセラー『物理学と神』から12年、待望の第2弾が登場。宇宙をテーマに、神と科学者たちの相克の歴史を描く。人類の歩みの中で、天文学者が命懸けで追い求めてきた宇宙の姿を炙り出す!
内容説明
古来、宇宙とは人々が住む村の界隈のことであった。そこで語られる宇宙創成神話が彼らの宇宙観を形成し、やがて太陽や月、惑星などが織り成す秩序立った美しい世界が明らかになると、人間は天と神の存在を結びつけていく。そして望遠鏡の発明を機に、人々が認識できる宇宙は太陽系を越え、銀河宇宙へと広がっていった。天は幾層にも重なった構造を持つことが分かり、そこに鎮座する神は次々と居場所を変え、容易にその姿をつかませない。本書は、宇宙と神の関わりをひもとき、天文学の歴史の中で科学者たちが積み上げてきた宇宙論の変遷をたどる。
目次
宇宙における神の存在
神ならざる神―神話の世界
神の啓示―中国、日本、インドの宇宙観
神に頼らない―古代ギリシャの宇宙観
神は複雑―アラビアの宇宙観
神の仕掛け―錬金術と自然魔術
神の居場所―天と地の交代
神の後退―無限宇宙の系譜
神を追いつめて―島宇宙という考え
神は唯一なのか?多数なのか?―大論争〔ほか〕
著者等紹介
池内了[イケウチサトル]
1944年兵庫県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。同大大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。総合研究大学院大学教授。『科学の考え方・遊び方』で講談社出版文化賞科学出版賞(現・講談社科学出版賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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