出版社内容情報
災害時、子どものこころに寄り添うために
災害でこころに傷を負った子どもたちを中長期的にどうケアしていくか。東日本大震災などの災害現場で活動した児童精神科医たちによる、子どもの「こころ」を支援するためのガイドライン。
内容説明
子どもは災害時には「弱者」である。身体の安全と安心が確保された後も、子どもは人知れずこころに痛手を被っており、心傷反応(トラウマ表出)は忘れたころに現れることが多い。当然、中長期的な見守りと励ましが必要であるが、そうしたことはあまり知られていないのが現状である。災害は子どものこころにどんな影響を及ぼすか。子どもを支え守るために大人はどう行動すべきか。東日本大震災などの災害現場を経験した児童精神科医を中心に、子どものメンタルヘルス支援の現状と今後取り組むべき対策を示す。
目次
第1章 被災直後、子どもたちに何が必要か(田中究・児童精神科医・神戸大学大学院准教授)(最優先されるべきは安心感・安全感;災害が子どもに及ぼす影響についての神話 ほか)
第2章 子どものこころのストレスとその現れ方(田中究・児童精神科医・神戸大学大学院准教授)(見守り続けることの必要性;子どもの身体とこころに現れる不調 ほか)
第3章 親は子どもにどう接すればよいか(井出浩・児童精神科医・関西学院大学教授)(親が戸惑う子どもの様子;子どもへのかかわりの配慮 ほか)
第4章 中期・長期のケア(清水將之・児童精神科医・三重県特別顧問)(中期と長期;支援の移行 ほか)
第5章 子どもにとって災害とは(柳田邦男・作家)(災害を見る視点;津波の悲惨と原発事故被害の特異性 ほか)
著者等紹介
清水將之[シミズマサユキ]
1934年兵庫県生まれ。児童精神科医。三重県特別顧問
柳田邦男[ヤナギダクニオ]
1936年栃木県生まれ。作家
井出浩[イデヒロシ]
1952年兵庫県生まれ。児童精神科医。関西学院大学人間福祉学部教授
田中究[タナカキワム]
1956年兵庫県生まれ。児童精神科医。神戸大学大学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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