内容説明
近年の美術館は従来の箱もの行政の産物から、新たな「開かれた」存在へと変化を遂げつつある。その一例として記憶に新しい金沢21世紀美術館は、建築家ユニットSANAAの設計。妹島和世と著者による同ユニットは国外でもルーヴル美術館ランス別館などを手掛け、二〇一〇年度プリツカー賞を受賞した。本書では第12回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の日本館出展作家を務めた著者が青木淳、平野啓一郎、南條史生、オラファー・エリアソン、妹島和世と対談。美術館設計で建築家に求められるもの、都市の歴史から見た美術館、アートと建築の相互関係などを考える。
目次
序章 二一世紀の美術館とその建築的な展開
第1章 青木淳×西沢立衛―脱象徴化する美術館と展示空間の質的変化
第2章 平野啓一郎×西沢立衛―都市の歴史から見る美術館の現在
第3章 南條史生×西沢立衛―美術館を核にした都市計画とその可能性
第4章 オラファー・エリアソン×西沢立衛―現代美術の視点から美術館概念を再構築する
第5章 妹島和世×西沢立衛―つくることと見せること。美術館をめぐる建築的実践
著者等紹介
西沢立衛[ニシザワリュウエ]
建築家。1966年東京都生まれ。90年横浜国立大学大学院修士課程修了。妹島和世建築設計事務所を経て、95年妹島和世とともにSANAA設立。97年西沢立衛建築設計事務所設立。主な作品に森山邸、十和田市現代美術館など。SANAAの作品では金沢21世紀美術館、ニューミュージアム、ロレックス・ラーニングセンターなどがある。2010年プリツカー賞受賞。横浜国立大学大学院Y‐GSA教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
常磐条
りょう
ちまりん
佐島楓