集英社新書
振仮名の歴史

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087205015
  • NDC分類 811.5
  • Cコード C0281

内容説明

本書は、日本語表現の最強かつ饒舌なサポーター・振仮名にスポットを当てた本邦初の解説書。『日本書紀』の読み下しから夏目漱石の直筆原稿、サザンオールスターズの歌詞、漫画のふきだしまで、縦横無尽に振仮名を分析する。

目次

第1章 振仮名とはなにか(サザンオールスターズの歌詞にみられる振仮名;現代の小説にみられる振仮名;コミックスにみられる振仮名;ルビ訳のいろいろ)
第2章 平安時代から室町時代までの振仮名―読みとしての振仮名(振仮名の起源;仮名(平仮名・片仮名)と振仮名
室町時代の仮名)
第3章 江戸期の振仮名―表現としての振仮名(読本の振仮名;江戸期に出版された辞書にみられる振仮名;江戸期の振仮名百花繚乱)
第4章 明治期の振仮名(新聞の振仮名;布告・布達の振仮名;翻訳小説の振仮名)

著者等紹介

今野真二[コンノシンジ]
1958年、神奈川県鎌倉市生まれ。高知大学助教授を経て、清泉女子大学文学部教授。日本語学専攻。早稲田大学大学院博士課程後期退学。主な著書に『仮名表記論攷』(清文堂出版・第30回金田一京助博士記念賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆうゆう

8
漢字にあてられた和訓=振仮名を集成して12~13世紀に成立した「類聚名義抄」と、和訓の先頭の音によって、イロハ順、和訓を軸に編集して12世紀に成立した「色葉字類抄」この時代から漢和辞書、国語辞書があった。漢字、仮名、書き方にもバリエーション多い=個性の表しかたも多彩。日本語だけでも豊富な多様性、気がつかないだけだったのかも。2020/03/18

サアベドラ

8
振り仮名について、現代における様々な用例と、平安時代から明治までの振り仮名の歴史をまとめている。内容は興味深い。しかし、本としては内容が整理されておらず、見つけてきた用例をとりあえず詰め込んでみた感じでかなり雑な作り。振り仮名を扱った本は貴重なだけに、この出来は少々残念。2013/03/05

イワハシ

6
振仮名の機能の多彩さを知る一冊。かなり網羅されているように思うが、まだまだ底は深そうではあるなあ。ニホンゴ恐るべし2022/02/07

qwel21

5
振仮名は送り仮名とは違う。よく考えてみれば確かにそうだが、そんなこと考えたこと無かったという視点の数々。日本語表現の豊かさの一例なのかもしれない。2010/03/01

hyoshiok

3
戦前の新聞には振仮名がついていた。振仮名は読めない漢字も読めるようになるので小中学生にも読めて便利なのになんで戦後振仮名をつけるのがなくなってしまったのだろうか。それは昭和21年内閣告示「当用漢字表」の「まえがき」にあった。そこで振仮名の使用にかなり強い制限がかけられた。(209ページ)。山本有三の「振仮名廃止論」などは振り仮名がないと読めない難しい言葉の利用はやめて平易な言葉を使おうという趣旨のことなのだろうけど(207ページ)、機械によって自動的に振仮名もふれるので振仮名復活を望みたい。2018/03/25

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