集英社新書<br> 野菜が壊れる

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集英社新書
野菜が壊れる

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  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087204698
  • NDC分類 613.4
  • Cコード C0261

内容説明

今世界の至るところで土壌に異変が起きている。経済発展を支えた石油産業が生み落とし、かつては夢の肥料として歓迎された化学肥料がもたらしたのは、実は自然の連鎖が破壊され、生産力を失った農地。そこにさらに大量の化学肥料と農薬が投入され続けた結果、見かけは美しくとも中身の壊れた野菜、疲弊する家畜、それらの加工食品が、食の安全と人々の健康を脅かしている。でも、まだ間に合う、今しかない。ほんものの農業と生産物の復活のための、再生の道すじとは。

目次

第1章 野菜が壊れていく(栄養のなくなった野菜たち;野菜は腐らない? ほか)
第2章 土の中のみごとな連携、それを壊すのは…(ほんものを見たことがなかった!;植物も呼吸する ほか)
第3章 化学肥料はどこから来たか(化学肥料の普及は国策でもあった;外貨を稼げなかった戦後 ほか)
第4章 そして動物たちが、食品が壊れた(価格破壊という暴力;少品種大量生産、大規模化は工業化 ほか)
第5章 まだ間に合う、いましかない(だれも責められない;始まりは土と農作物 ほか)

著者等紹介

新留勝行[ニイドメカツユキ]
1943年鹿児島県生まれ。農業研究者。62年、鹿児島県立南大隅高等学校卒業後、鹿児島県立拓殖講習所に入所、農業研修生としてアメリカへ派遣される。66年久保田鉄工株式会社(現株式会社クボタ)入社、農業機械の技術及び営業企画を担当する。93年株式会社ジェム設立、同社代表取締役会長。農協、生産者、流通業、消費者などを対象とした講演多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

磁石

14
量よりも質を求めた方が、心理的はもちろん経済的にも大いにプラスになる。なぜなら、世界の富の半分以上は数十人が保有してるから。そして、あらゆるモノを手に入れた彼らが欲しがっているものは、若さと健康。だけど、他人のソレらを汚して奪うことで、今の地位と富を手にれた、そういう世の中を作り上げた。欲しがっても世の中が許さない、命令通り潰してしまう。椅子取りゲーム、最後の一人になれるのは誰か? 残っている椅子はあと何脚だろうか……2019/01/28

けんとまん1007

5
年中、スーパーに並んでいる綺麗な形のよい野菜には以前から違和感を覚えている。5,6年前から野菜を作るようになって、改めて野菜臭い匂いと味を思い出した。2年前から、近所の牛を飼っている方から完熟牛肥を買うようになり、それを使うことで土も野菜も変ってきていると実感。その裏づけにもなることが満載。2010/11/23

Humbaba

4
現在行われている化学肥料を用いた農業は,土を犠牲にしながら作物を作っているのと同じである.確かにそれによって収穫量は増えたが,その分土はやせ細り,できる作物の栄養価も低いものになってしまっている.有機農法にすれば土は昔の姿に戻るが,そのためには正しく有機農法ができるための有機肥料にも心を配る必要がある.2010/07/04

ジュリ

2
化学肥料で育てるという不自然なことをするから、家畜が不健康になるし、土もだめになる。自然界のことだけでなく、人工的に作ったものなど不自然なものは、人間の健康を害すると思う。2017/06/15

ヨハネス

2
野菜の栄養、肥料についてはおよそ知っている話が多かった。有機、無肥料栽培に興味がない人たちにこそ読んでほしいんだけど。廃棄物を肥料として農家に買ってもらい日本が経済成長した件は知らなかった。2013/08/31

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