集英社新書ヴィジュアル版
愉悦の蒐集―ヴンダーカンマーの謎

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087204094
  • NDC分類 069.023
  • Cコード C0222

内容説明

博物館の元祖であるヴンダーカンマー(不思議の部屋)は、一六~一八世紀ヨーロッパで盛んに造られた。そこにはいわゆる美術品、貴重品の他に、一角獣の角、人相の浮かび上がった石など珍奇で怪しげな品々が膨大に陳列されていた。それは、この世界を丸ごと捉えようとしたルネサンス的な一切智、万能主義のあり方を示しており、今日の細分化された学問の対極にあるともいえる。本書は、ヴンダーカンマーを再発見し、かつての愉悦に充ちた知を取り戻そうとする試みである。本邦初公開の珍しい写真・図版等を多数掲載する。

目次

第1章 遊べ!ヴンダーカンマー
第2章 宇宙の調和を求めて
第3章 術のある部屋
第4章 ヴンダーカンマー縦横無尽
第5章 バロックの部屋にて
第6章 ヴンダーカンマーの黄昏

著者等紹介

小宮正安[コミヤマサヤス]
1969年東京生まれ。横浜国立大学教育人間科学部准教授。東京大学大学院欧米系文化研究専攻博士課程満期単位取得。専門はドイツ文学、ヨーロッパ文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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YO)))

9
ヴンダーカンマー=不思議の部屋.一切智の名の下に,人工も自然もひっくるめて,森羅万象を蒐集せしめんとした好事家たちの一大コレクション部屋.その珍奇と驚きに満ちた空間の,細分化のち分類され整然と陳列された現代の博物館・美術館からは失われてしまった,雑然渾沌たる魅力が存分に味わえます. カブトガニの甲羅をあしらったマンドリンは(現存しないんだろうけど)是非見てみたいものです.(私自身マンドリンを演奏するもので).2013/11/10

unknown

9
方々から集めた世にも珍しいアイテムや制作意図不明のアイテムなどを、自然物/人工物、本物/偽物の分け隔てなく雑多にコレクションした部屋、それがヴンダーカンマー(不思議の部屋)である。蒐集家たちの未知のものに対する飽くなき憧情に、唖然・驚嘆・羨望が一通り去来する。好事家かくあるべしといったところ。近代化が進むにつれ、美術館や博物館に取って代わられる形で消滅してしまったとはいえ、ヴンダーカンマーの背後にある宇宙観や混沌の美学にはとても掻き立てられるものがある。2013/05/08

misui

9
ヴンダーカンマー(不思議の部屋)とは美術品や珍奇な物品を集めた部屋のこと。好奇心を満足させるもの、ヨーロッパ世界の拡大によって新世界からもたらされた文物を、狭い空間に陳列して宇宙全体を表現した。時には見世物小屋的に利用されつつ、それは各地で隆盛を誇ったという。しかし蒐集物の増加とともに物品の分類・選択が進み、初期のいかがわしさは薄れ、次第に博物館や美術館へと発展していく。こうした容量の問題はいつの時代も変わらない。無駄を省くと知は硬直化してしまう。2012/02/03

ネムル

7
アリストテレスの絶対的な宇宙観による分類から、プラトン的幾何学的・魔術的な蒐集のヴンダーカンマーへ、さらにマニエリスムのような神に変わる模倣・再創造・技巧、バロックの権力空間を経て、近代において美術館・博物館へと整理整頓されていくまで。ヴンダーカンマーの根っこに宇宙の調和という考えがありながらも、それが蒐集のための蒐集、技巧のための技巧といったモノマニアックな世界は、読んでいて実にそそる。資料・写真が多いのも嬉しい。ごった煮空間が近代で棲み分けされていくというのは、多くのものに当てはまる事柄なのだろう。2015/02/09

ハルバル

4
病的な蒐集熱に見えて、広大な世界を把握し収めたいという欲望の体現であったり、権威の象徴でもあり、私的な遊戯空間でもあり、自然科学2017/09/11

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