内容説明
かつて不治の病と思われていたがんも、治療法の進歩などによって、以前に較べて格段に治るようになっている。しかし、いまでも死因の第一位はがんであり、日本では亡くなる人の約三割を占めている。そして、約八割の人が病院で死亡し、末期がんでなくなった人に限ると、約九割が病院で最期を迎えている。こうした現状のなかで本書は、人生の最後のときを、自宅やホスピスで過ごすことを選んだ家族を紹介する。家族が置かれた状況はさまざまだが、それぞれが自分らしく最後の日々を生き抜いて、納得のいくかたちで最期を迎えていった。がんの末期に至った患者とその家族、医療関係者たちの姿を描いた痛切なドキュメント。
目次
第1章 家族が生きるための思い出づくり
第2章 一家の主として終末期を迎える
第3章 幼い子どもを残して母親が旅立つとき
第4章 最後まで仕事人として生きる
第5章 家族は遠く離れていても
第6章 障害を乗り越えて
第7章 喪失の悲しみから立ち直る
第8章 ホスピスケア情報
著者等紹介
中山あゆみ[ナカヤマアユミ]
ジャーナリスト。明治大学卒業後、医療関係の新聞社で、医療行政、地域医療等の取材に携わったのちにフリー。新聞・雑誌等に、女性医療、終末期医療をはじめ医学、健康問題、人物インタビューなど幅広い内容の記事を執筆している。医学ジャーナリスト協会会員
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感想・レビュー
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takao
3
ふむ2024/05/22
Eddie
0
がんになってなくても、病気を持っていなくても、自分の死に方は早いうちに考えておくべきかな・・・・。2014/02/02
pantyclub
0
在宅医療に興味があり読んだ。本書の内容はルポが中心。ノウハウ本では無いが大切なことは読み取れる。なぜ在宅なのかが一番重要なこと。やっぱりQOLが一番大切。それがご本人と家族にとって良いこと。終末期の場合には在宅ホスピス。反面、子供に弱った姿を見せるのは辛い。グリーフケアと言う物を初めて知った。最近は死が身近にないので自宅で看取ることを受入れるのは難しい。2024/07/15