内容説明
別れる原因は、浮気やDV、性格の不一致…と日本人同士と何ら変わらなくても、国際離婚には、国籍問題、海を隔てた裁判、子どもの養育費の取り立てなど、複雑でより困難な情況が発生する。子どもと一生会えない、元配偶者から誘拐罪で訴えられる、という日本では想像もつかないようなケースさえある。離婚するために孤軍奮闘する日本人を取材し、国際離婚の持つ厳しい側面をみつめる一方で、著者は、再出発をしようとする当事者たちにエールを送る。日本人にとって結婚とは何なのか。国際化の潮流の中、国際離婚の現実は示唆に富んでいる。
目次
第1章 国際結婚と国際離婚―その歴史と今
第2章 国際結婚が特殊なわけ
第3章 国際結婚とDV
第4章 国際離婚と子どもの連れ去り
第5章 海外からの離婚請求
第6章 “移民”という身分への覚悟
第7章 国際結婚への助言
第8章 国際結婚が破綻したとき
第9章 国際結婚の新たな形
エピローグ―人生の再出発に向けて
著者等紹介
松尾寿子[マツオヒサコ]
1958年生まれ。フリーライター。情報誌や女性誌を中心にルポやインタビュー記事を執筆。81年に国際結婚し、その後、離婚。99年に自らの経験をもとに「国際離婚を語りあう会」をネット上に立ち上げる。国際離婚に直面する人たちとの互いの経験を分かち合いながら、離婚に関連する情報を提供している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kitkat
0
国際結婚。うちは、最初からカナリおかしかったし、紆余曲折あります。日々悩んでいることを理解してもらえた安堵感、もっともっと大変な国際結婚がたくさんあること。日本で会社員をしてくれている外国人夫への感謝等、色々感じ入りました。夫婦それぞれが、たとえ伴侶がいなくても、子どもをサポートしながら、自活できる状態でいることが大切だと改めて思いました。2014/05/27
さんしょ
0
国際結婚に特有の問題も、人付き合いにつきものの問題も、両方離婚の原因になりうる。夫婦の一方の母国に住むことによる力関係の変化は前者。ハーグ条約のプラス面マイナス面両方書いてあるのに好感がもてた。2011/07/23
shizzy
0
国際離婚経験者の友人から貰った本。なるほど、やっぱり考え方も経済面も、ちゃんと自分を持っていないといけないんだなって考えさせられました。のほほんと夫に頼って生きてる私、反省すべきところだらけでございます。2011/04/02
Lisa Tada
0
結婚とはなにか、人生とはなにか、人生で大事なことは何か、私は未婚で一人暮らしですが・・・結婚、離婚に限らず、人生全般にわたる価値観、生き方を問う内容で、耳が痛いです。2020/10/28
Hugo_Kirara3500
0
男性として読むと自国の女性の皆さんの少なからずに対して複雑な感情を持ってしまう本です。(特にお金に関するところが)2019/01/28