集英社新書
外為市場血風録

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201772
  • NDC分類 338.954
  • Cコード C0233

内容説明

戦争、紛争、テロ。あるいは、ある国の財政赤字、失業率、インフレ懸念。あるいは、企業の買収・合併、倒産―。あらゆる機会に反応して収益を狙い、損失を避けようと動く巨額のマネーがある。中央銀行が、大企業が、ヘッジファンドが―組織が、個人が―翻弄され、蹴落とされる過酷な市場。七〇年代、変動相場制移行後まもなくからその最前線に立ち続けた著者が、自らの体験を踏まえて、市場から見えた世界の激動とドラマを綴った、通貨・外国為替の世界への読物・入門書。外国為替の基礎知識もコラムで解説。

目次

1 外為市場との出会い(私の修業時代;東京市場の発展と変化;転職、そして個人へ)
2 外為市場血風録(ニュースの中の外国為替;ニクソンショックからカーターショックまで;レーガノミクスからルーブル合意まで;欧州通貨危機からロシア通貨危機まで;ユーロ誕生から現在へ;来るべき通貨危機)

著者等紹介

小口幸伸[オグチユキノブ]
1950年群馬県生まれ。通貨・国際投資アナリスト。元ナショナルウエストミンスター銀行国際金融本部長。横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなくより、外国為替ディーラーとして第一線で活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

34
ひとりのディーラーが見た激動する金融世界。この視点が新鮮だった。危機を乗り切り、レートを直接コントロールしようと試みる。大きな責任が生じる仕事である。国際的に活躍する日本人ディーラーが少ないというのもわかる気がする。緊張感がビリビリ伝わってきた。2015/08/24

北山央晃

2
果たして著者はこのタイトルをつけたかったのだろうか。血で血を洗う修羅場のような常在戦場が続く外為市場には計り知れないものがあるだろう。 外為市場のテクニカルな経済の取引より背後にどんなドラマ、いや人生が在るのか気になった。 大手銀行のトレーダーが79億円の損失を出して辞職したのだが、彼は自身の取引のみではなく本店から押し付けられた損失も被ったかのようにとれる記述があるが、その背景には組織の論理が個人を押し潰すそんな面が垣間見られるのだろうか。 2018/01/27

Naota_t

1
★3.1 私の履歴書的な内容だが、外為に関する専門的なことにも紙幅を多く費やしている。難しかったので、読むのに時間がかかった。外為を仕事にするのは、実力と経験、責任、結果がものを言う世界だと思った。1974年以降、シティバンク、ミッドランド、ナショナルミンスター、その後独立した著者の、世の中の激動期や大損を計上した記録は傾聴に値する。常日頃から気が抜けない生活や、数秒足りともPC画面から目が離せない業務は、人によって向き不向きが大きそうだ。"onece a dealer, always a dealer"2019/10/24

Tomohiro_Y

1
私の履歴書的な始まりでしたが、2章の外為市場の歴史はとても面白く一気に読んでしまいました。市場に長くいただけあって参考になる所見が多いです。ためになりました。「現代資本主義の矛盾は通貨危機に表れ、それを乗り越えることで新しいシステムが生まれる」という言葉は今なお衰えず、資本主義時代の渦中にいるんだなと感じました。2013/05/19

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