集英社新書
アメラジアンの子供たち―知られざるマイノリティ問題

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201437
  • NDC分類 369.44
  • Cコード C0236

内容説明

アメラジアンとは、アメリカ国籍を持つ親とアジア諸国に国籍を持つ親との間に生まれた、すべての人々を総称する言葉である。これまでに、世界中の多くのアメラジアンたちが、人種・国籍上のアイデンティティ形成という問題をめぐって、大きな困難に直面してきた。アメラジアン問題は、米軍が駐留するアジア各国で不可避に発生する、アメリカ軍事戦略の巨大な影ともいえる。本書は、今まであまり注目されることのなかった世界的規模のマイノリティ問題に一般書で初めて光を当てた画期的著作であるとともに、アジア各国や日本、そして沖縄のフィールドワークを通じて、自らもアメラジアンである著者自身が、その問題に立ち向かっていく、感動的な内面の旅の記録でもある。

目次

第1部 アメラジアンのディアスポラ(Hapa:新人種―アメリカにおけるアメラジアン;アジアにおけるアメラジアン;日本のアメラジアン)
第2部 沖縄におけるアメラジアン(基地の陰に生まれて;アメラジアン問題再登場;アメラジアンの人権問題)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

渡邊利道

3
アメリカ人がアジア各地に作った混血の子供たちについて自身も同じルーツを持つ著者が各地の人生と社会傾向を調べたルポタージュ。混血の母親である日本人女性を、米社会が売春婦と捉えて差別したという話は、近年アジア圏の女性が日本で受ける差別とまったく同形で胸クソが悪くなったし、アメリカは自国を守ることにしか関心がなく、軍隊の士気は重視するがその道徳性や、そこで犠牲となった人達の人権にはまったく鈍感で責任を持とうとしないという指摘などでも日本とアメリカはよく似ていると思わされた。だから占領がうまくいったのだろう。2017/12/01

ftoku

0
占領の記憶を呼び覚ます象徴的存在から、グローバル化の象徴へと変化しつつあるが、またその能力との落差に悩む者も多い様子。 その自己規定性に揺れる部分は個別的な側面を含むので単純に一括りにはできないけれど、制度的な承認の側面はまだまだ改善されるべき点が多い気がした。2012/09/18

百石

0
アメラジアンという言葉自体、本書で初めて知りました。この問題は根が深いです。2011/05/26

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