出版社内容情報
ジャンプ小説新人賞、初の金賞受賞作を刊行!! 永遠に世界をさまよう刑罰“流浪刑"を科せられた少年・クロニコ。彼は無数の世界で、様々な人々と出会う…。
内容説明
永遠に世界をさまよう刑罰『流浪刑』を科された少年・クロニコ。彼は幾多の世界をさまよい、様々な人々と出会い、心を通わしていくが、『流浪刑』の刻印は、絶対にクロニコを引き離していく…。新鋭・菅野隆宏のデビュー作品。遠藤達哉のイラストが彩る、新しい寓話が生まれた。ジャンプ小説新人賞、小説フリー部門史上初の金賞受賞。
著者等紹介
菅野隆宏[カンノタカヒロ]
岩手県生まれ。『流浪刑の物語』でジャンプ小説新人賞’12Winter小説フリー部門金賞を受賞。同作を改題した『流浪刑のクロニコ』でデビュー
遠藤達哉[エンドウタツヤ]
茨城県生まれ。2000年にデビュー。『週刊少年ジャンプ』『ジャンプSQ.』を中心に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
23
はじめましての作家さん、この無慈悲な殺伐さと温かく流れだす泉の様な救いがよい感じで正真正銘の青田買いだ!と思っていたらデビュー作ではなくて、しかもそれを前に読んだ事がありました。でも、あの大変濡れた『野球部マネージャーによるよくわかるマネンジメント』本の流れをくむ前作よりも今回の方が好きです。留まらないという刑罰を与えられた少年と、名前のない少女と、明日のない少女と、書けない少女と読めない少女達、何もかもなくさせる少女達の物語。余談ですがクロニコの着ているマントコートがすっごく可愛くて好みのデザインです。2013/08/26
じお
4
★★★☆☆ 特別な「刑」を持った人々がいる世界、「流浪刑」を刻まれたクロニコの旅路を描く冒険ファンタジー。良く出来た優等生のような作品だが、率直な感想としては全く面白くなかったといったところ。中身としては色々な世界を旅する連作短編ファンタジーなのだが、エピソード一つ一つがどこかで見たようなものが多くオリジナリティに欠け、終わり方もまぁ綺麗なのだが特に強烈なインパクトもなく退屈、正直劣化キノの旅かな…と。毒にも薬にもならなく、作者の味がほしい。ただ文章や構成は凄く上手い、新人とは思えないので次に期待。2018/12/22
あぽかる
3
様々な世界を移ろい、そこでの出会いが物語を紡ぐ。個人的なイメージとしてはキノの旅か、あるいは王ドロボウジンあたりに似たテイストか。一つの世界での約束が軸になっていて連作短編風でありながら一つの物語としていい感じにまとまっている。意外といいお話だけじゃなく、ちょっときつめの話もあったりしてなかなかにいい塩梅。そしてラスト、これは続けていくのか、あるいはただそれっぽくしただけなのか2013/07/31
はぐはぐ
3
僕自身初のライトノベルです!なかなかこの手の作品は手に取る機会がなかったのですが、ファンタジーを押し進めてみようという目標の下に読んでみました。きっかけは、書店で宣伝されていて、純粋に興味を持ったからなのですが。900円大きいサイズの本はあまり買わないのですが、興味がそれを超えてしまいました(笑)内容は、世界を移ろっていかなければならない「流浪刑」を科されたクロニコが、それぞれの世界で体験したことの伝記のような形になっています。設定は面白かったですが、最終的な終わり方が僕にはよく分かりませんでした。2013/07/25
a.m.
2
一つの世界に留まることを許されない流浪刑のクロニコ。世界を移ろう中で様々な刑に処された人々に出会い 刑に処された本当の意味を見いだしていきます。 石を積み続ける石積刑や「今日」を何度も繰り返す平行刑など… 新鮮味のある設定で飽きることはありませんでした。 ラストは刑を与えた張本人が現れ、謎を残したままお話は終わります。 これは気になる!是非続きが読みたいです。2013/11/21
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