出版社内容情報
「蔦重」は生きていた!?
歌舞伎化&BL本作りに挑む天に忍び寄る「蔦重」の影――!?
令和に生きる若手女性編集者・小桜天は、大御所時代小説家ともみあううちにトラックに轢かれた。
そのはずみに、なぜか江戸時代にタイムスリップ!
江戸時代でも生きるため、「地本問屋・浅倉堂」で本づくりに携わることになるのだが、天の同居人おふゆが書き、葛飾北斎の娘・栄が絵をつけた戯作『転生御七振袖纏』が、江戸っ子たちの心をとらえて大ヒット!
歌舞伎化(メディアミックス)の話も舞い込んでくる。
一方、花見の席で北斎が死んだはずの「蔦屋重三郎」を見たと言い出し、おふゆは男色ものーー現代で言うところのBL――を書きたいと言い出してきて。
江戸のメディアミックスとBL本、そしてとっくに死んだはずの蔦重。果たして、それぞれの行方はいかにーーー!?
内容説明
令和の若手女性編集者・小桜天は、飛ばされた江戸時代でも生きるために本を作った。その本は大ヒットし、歌舞伎化の話が舞い込む。一方、花見の席で葛飾北斎が蔦屋重三郎を見たと言い出し、お抱えの戯作者は男色物―BLを書きたいと申し出てきて。江戸のメディアミックスとBL本、そしてとっくに死んだはずの蔦重。果たして、それぞれの行方はいかに―!?
著者等紹介
ゆうきりん[ユウキリン]
『夜の家の魔女』で第19回コバルト・ノベル大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
26
江戸時代にタイムスリップして、同居人おふゆが書き、葛飾北斎の娘・栄が絵をつけた戯作が大ヒットした若手女性編集者の天。歌舞伎化の話も舞い込んでくる第2弾。上野の花見で北斎が見かけた死んだはずの蔦重の正体。いい流れが生まれてきたところで天たちが遭遇する文政の大火、そして再び持ち上がった『転生御七振袖纏』歌舞伎化の話と、男色物を書きたいといい出したおふゆ。当時の時代を思えばいろいろ難しいものがあるんだろうなと思いながら読んでいましたが、一念発起おふゆが書いた新作に、新たな動きもあって今後の展開が気になりますね。2025/05/19
栗山いなり
7
現代の女編集者が江戸時代で本の出版に奮闘する時代劇小説シリーズ第2巻。フィクション要素が良い味を出していたと感じたのといつの時代も創作と時勢の関わりって変わらないもんだなーと思った2025/06/07
ごま麦茶
6
シリーズ2冊目。ひょんなことから、令和の時代から江戸時代へとタイムスリップしてしまった天。編集者だったことを活かして、本を作る。今回は、前回作った戯作を歌舞伎にしないかと言うオファーが来たり、新作(男色…BL本!)に悩んだり、とうとうあの人が出てきたり…!今回も面白かったですし、江戸時代の風俗を知れてとっても興味深かったです。早く続きが読みたい。女性陣がわちゃわちゃしている番外編にもほっこりしました。2025/05/22
細川 カヲル
0
さぁさぁ、更に興味深い状況になって参りました。やっと続きが読めた事にも感謝せねばいけないはずなのに2巻読んだら3巻も切望せずにはいられないという強欲な自分も出てきてしまう。 1巻では楽しい江戸の生活だったのに対して2巻目ではちょっと大き目な出来事に遭遇したり、当時の厳しさが更に浮き彫りになってくるのが印象深い。時には現代にも通づる問題があったり無かったり。そんな中で、何を通していくのかというプライドについて問いただされる。サブタイトルの「意地の本」という言い回しに相応しい日常でありアツい話だった。2025/05/28