出版社内容情報
古びた温泉郷を舞台におくる、神様の結婚騒動!
開湯六百年を迎えたおやしろ温泉郷最古の宿『三澄荘』。そこで誰より熱心に働く千代には大きな秘密があった。なんと、その正体は「小町様」と呼ばれる『三澄荘』の守り神。ご神体である木彫りの人形と三澄家の当主が結婚する風習が何百年も続いており、今夜は新しい当主・貴司との祝言。貴司は中学から全寮制の学校に通い、そのまま都内の大学に進学していたため、姿を見るのは十年ぶり。彼が幼い頃は、『仲居の千代さん』として一緒に遊んだものだが、立派な青年に成長していて誇らしい。千代の姿は小さな子供にしか見えず、存在も忘れていくのに、なぜか彼は千代に声をかけてくるし、記憶もしっかりあるようで…?
内容説明
開湯六百年を迎えたおやしろ温泉最古の宿『三澄荘』。そこで働く千代には大きな秘密があった。その正体はなんと「小町様」と呼ばれる『三澄荘』の守り神。ご神体である木彫りの人形と三澄家の当主が結婚する風習があり、今夜は新当主・貴司との祝言。千代の姿は幼い頃しか見えず、存在も忘れるはずが、なぜか貴司には姿が見えるし、記憶もあって…?古びた温泉郷を舞台におくる、神様の結婚騒動!
著者等紹介
倉世春[クラセハル]
5月11日生まれ。牡牛座、AB型。「祈りの日」で2002年度ロマン大賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
31
開湯六百年を迎えたおやしろ温泉最古の宿『三澄荘』。十年ぶりに戻ってきた新当主・貴司が「小町様」と呼ばれる宿の守り神・千代と結婚する物語。ご神体の木彫り人形と三澄家当主が結婚する風習が何百年も続く中、その正体として三十回目の再婚をすることになった千代。彼女の姿は幼い頃しか見えず、普通なら存在も忘れていくはずなのに、なぜか姿も見えて昔遊んだ記憶もある貴司が幼い頃からずっと募らせてきた想い。彼女を諦めきれない貴司の奮闘で、千代も過去の呪縛から解き放って彼女との幸せを引き寄せてみせた結末はなかなか良かったですね。2024/06/19
栗山いなり
7
神古びた温泉旅館を舞台に様と人間の結婚騒動を描いた物語。序盤は人と神様とのコメディ小説かと思ったが中盤以降からは結構本格的な和風ファンタジー小説になってた印象だった。にしても守り神がいい子すぎる気がするな(それはそれでいいんだが)2024/07/07
よっしー
1
「女のコが神様」ってこと以外はある意味王道な感じ。それにしても六百年の間、一人も貴司みたいに千代を本気で好きになる「夫」がいなかったのには少し違和感あったかも…。貴司の父にざまあが欲しかったのは自分だけかな?サブキャラの河童の甲介とか、水乃ちゃんが良い味出してたね。2024/12/17