出版社内容情報
瑞燕国幼帝の摂政となった雪媛。高葉国平定で順調に武功を上げた青嘉に、いよいよ将軍位を与えようと考えていたところ、臣下の薛雀熙から青嘉を伴侶とするつもりなのかと問われる。肯定する雪媛に、「私は反対です」ときっぱり告げる雀熙。皇帝の側に強大な権力を持つ者が侍ることは、必ずや国の分断と反乱を招く――女帝と将軍という関係であれば尚更である。それを防ぐため、婚姻するならば青嘉から兵権を取り上げ、後宮に入れて静かに暮らさせるべきだというのである。歴史に名を残す大将軍となる青嘉をみすみす後宮に閉じ込めるなどありえない、そもそも青嘉が私を裏切るはずがない、と雀熙の憂慮を退ける雪媛だったが、あるきっかけから青嘉に対し抱いた疑念は次第に大きくなっていき……。歴史と運命に抗う叛逆の中華逆行転生譚、ついに堂々完結!
内容説明
瑞燕国幼帝の摂政となった雪媛。青嘉に将軍職を与えようと考えるが、いずれ彼と婚姻するつもりならば反乱の芽を摘むため、青嘉を後宮に入れるべきだと進言を受ける。皇帝の側に強大な権力を持つ者が侍ることは、必ずや国の混乱と分断を招く―青嘉が自分に反旗を翻すなどあり得ない、と思う雪媛だったが、あるきっかけから抱いた疑念は次第に大きくなっていき…。
著者等紹介
白洲梓[シラスアズサ]
『最後の王妃』で2015年度ノベル大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
53
大大大好きなシリーズ完結巻…!泣きすぎてティッシュ5枚使ってしまった。1巻の再現のような切なさやすれ違いがもう…本編を読み終わった時は呆然としてしまったけれど、番外編で、シディヴァの目線から読んだ後は納得できたというか、これで本当にみんな幸せになれたんだな…と自然と思うことができた。でもやっぱり呆然としてしまうし切ない…どうあっても2人には諦めて欲しくなかったしもがいて欲しかったのが本音。うう、まだ泣ける。あの日々は何だったんだろう…泣 王青嘉将軍として輝き続けてほしいという雪媛の願いだったとしても。2023/09/19
kagetrasama-aoi(葵・橘)
38
「威風堂々惡女」第十三巻。完結巻。雪媛と青嘉が選んだ道は、納得出来るけど切なかったです。皇帝に即位して自分が目指す国を作りあげるためには、色々なことを諦めざるを得なかった煩悶に胸が痛みました。とは言え、登場人物それぞれが綺麗に着地した大団円でした。唯、幼帝あん寿のエピソードは、どんな世界でも切り捨てられる人はいることが実感されて、涙しました。とてもとても面白く、全十三巻、怒涛の如く読了しました。この物語に出会えて良かったです。2024/07/24
よっち
35
紆余曲折の末、瑞燕国幼帝の摂政となった雪媛。高葉国平定で順調に武功を上げた青嘉に将軍位を与えようと考えていたところ、臣下の薛雀熙から彼を伴侶とするつもりなのか問われる第十三弾。婚姻するなら青嘉から兵権を取り上げ、後宮に入れて静かに暮らさせるべきだと反対する雀熙、重要なことを報告しない青嘉とのすれ違い、そして悩める雪媛の決断。自ら上に立とうとするならどうあるべきか、切なくとも大切なことを見失わなかったことでもたらされた未来は、これはこれで良かったと思いましたし、潼雲とナスリーンの外伝も微笑ましかったですね。2023/09/17
えみちゃん
25
読み友さんのおススメで読み始めた「威風堂々惡女」もいよいよ完結のときを迎えます。幼帝の摂政となった雪媛が皇帝の座に昇り詰めるべく次々に手を打っていきます。その一環で青嘉に将軍職を与えいずれ夫に迎えようと算段する雪媛でしたが、反乱の芽にならないように後宮に入れなにも権限を与えないようにするべきだと進言されます。互いに身分も権力も持つ身。クルムで過ごしたような愛情だけで結びつくワケにはいきません。でっ、苦渋の選択の末袂を分かつふたりでしたが切ないですねぇ・・。生まれながらの武人である青嘉を後宮に囲っては2023/09/25
うめきち
23
完結。すごく壮大な歴史ストーリーを堪能して大満足です。ここまでの展開を作者さんは考えていたのかと思うとほんとにありがたい。どな巻もハズレがなかった。この終わり方は満足。2024/06/09