出版社内容情報
また、いらない秘密を知ってしまった……。
一つの嘘と秘密が、新たな仕事を呼んでくる。
働く平安女官のお仕事事件簿!
ともに帝を支えていく――。出世は望まず、賞賛より平穏を望んでただ真面目に働いていた内裏女房の大江コウ(コウ※)子(おおえこうこ)は、幼馴染みで帝の腹心の部下・征礼の言葉に覚悟を決めた。ところが宮中は今日も事件が止まらない。
目にすることさえ叶わない三種の神器 に明らかな異変が現れたのだ。
犯人は誰か、どんな災厄が降りかかるか宮中は揺れる。そんな中、原因不明の病に帝が倒れ、東宮擁立の動きが加速し、コウ子は奔走するのだが……。
――こんなもの、いままでの悪だくみに比べればかわいいものだ。
生者と死者の思惑が交錯する、大好評・平安お仕事事件簿第四弾!!
※くさかんむりに行
内容説明
ともに帝を支えていく―。出世は望まずただ真面目に働いていた内裏女房の大江〓子は、幼馴染で帝の腹心の部下・藤原征礼の言葉に覚悟を決めた。ところが宮中は今日も事件が止まらない。目にすることさえ叶わない三種の神器に異変が現れたのだ。犯人は誰か、どんな災厄が降りかかるか宮中は揺れる。そんな中、原因不明の病に帝が倒れ、東宮擁立の動きが加速する…。
著者等紹介
小田菜摘[オダナツミ]
沖原朋美名義で2003年度ノベル大賞・読者大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
るぴん
36
シリーズ4作目。女童同士の喧嘩って『平安あやとき草紙』のシリーズでも似たような話があったような…。三種の神器は誰も箱の中を見たことがない上に箱を開けることもできないから、中身を盗まれても確認することができない。なんてミステリー向きのアイテム!そして帝もなかなか大胆な意趣返しをするなぁ。荇子と征礼の関係も変わったようなので、今後がますます楽しみだ。2023/06/29
kagetrasama-aoi(葵・橘)
34
「掌侍・大江荇子の宮中事件簿」第四巻。今巻、出雲国造が登場しました。皇統と同じくらい連綿と続いているとありましたが、そうですよね!そう言えば、少し前に、私達のこの世界でも高円宮家の女王さまが出雲宮司と婚姻しましたよね。御目出度いことです。閑話休題、今上さまの思惑はどこにあるんでしょうか。荇子は、藤原氏を良く思わない今上さまに振り回されて大変ですね。まあ、私達の世界の道長の専横ぶりに比べればこの世界の藤原氏は緩いですが。荇子と征礼の関係も微妙に変化し始めました。続編早く読みたいです。2023/12/10
坂城 弥生
33
コウ子の抱える秘密が増えた。2023/08/11
よっち
33
ともに帝を支えていく。幼馴染みで帝の腹心の部下・征礼の言葉に覚悟を決めた荇子。しかし一つの嘘と秘密が新たな仕事を呼んで、またいらない秘密を知ってしまう第四弾。目にすることさえ叶わないはずの三種の神器に起きた明らかな異変の真相。帝が原因不明の病に倒れたことで加速する東宮擁立の動き。代替わりした出雲国造の上京と、神楽舞を奉納した女祝の因縁の頸珠。それぞれのエピソードに複雑な因縁がある中で、帝の信任も厚いせいで期せずして関わってしまう巻き込まれ型の荇子には苦笑いでしたけど、征礼とも関係も楽しみになってきました。2023/06/19
りー
30
出雲国造神賀詞が登場。一説には大和への服属儀礼と言われる、新国司着任の挨拶は色々な意味で興味深い。そんなわけで今回は古事記尽くしな巻だった。各話も三種の神器に因んで鏡・剣・勾玉と来ていて、八咫之鏡あわや紛失事件→東宮の守り刀=壺切御剣を差し替えちゃえ宣言(帝?!!)→八尺瓊勾玉が半分になっていた事件、と、この時代が好きな人には「ええーっ!そんなまさか!」というお話が続いた。まぁ、実際、天叢雲剣は盗難事件があったりしたし、あげく海の底に沈んだし(←時子さん)…おかしくはないかも?ネタがコアすぎるけど😅2023/07/04