出版社内容情報
寿雪は千里と之季の安否を知るため、そして烏の半身をさがすため、界島へと向かっていた。
しかし寿雪一行が界島の対岸の港まで到着すると、海底火山の噴火が続いていて島へは渡れなくなっていた。
噴火している海域は楽宮の海神の縄張りが複雑に入り組んでおり、海が荒れていたのも噴火も、烏の半身や鼇の神が海神を刺激したせいだった。
そこで寿雪たちが出会ったのは、花娘の父である海商・知徳だった。花娘からの文で寿雪について知っていた知徳は、噴火さえ収まれば舟と水手を貸すと約束してくれた。
一方、界島では白雷や海燕子に助けられた千里と之季、楪が海商・序家の屋敷で介抱されていた。
千里はまだ意識を取り戻さないものの、昭氏の薬草で快方に向かっている。
白雷は烏の半身である黒刀を前に考え込んでいて……?
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
321
2022年4月集英社オレンジ文庫刊。書き下ろし。シリーズ7作目にして最終作。あっさりした終りで、少し拍子抜け感あり。カバーイラストの寿雪は、イメージが変わったように思ったが、これがホントの寿雪なのかも。2023/03/30
南北
304
寿雪は呪縛から解放されたし、物語もきれいに終わったというのが読み終わった直後の印象だった。高峻と花娘を始めとする多くの妃たちとの不安定に見えた関係も解消されて良かったと思う。もはや神の声を聞くことができなくなった寿雪のその後を読者の想像に委ねてくれたのは好感が持てた。7巻で終わってしまったのは残念だが、今年(2022年)の10月から始まるアニメに期待したい。著者の本は下鴨アンティークから読み始めたが、新著が出たら読んでみたいと思う。2022/05/20
あっちゃん
179
最終巻のわりにページ数が少ない(笑)もちろん、ちゃんと伏線回収して決着からのその後まで描かれてはいるけど、主役が交代させられた感も無きにしもあらず( ̄▽ ̄)2023/01/01
みっちゃん
166
え、えぇっ、これで終わりなのかい…神々の戦い、例の一族、壮大に広がった物語世界の顛末は大事だけれど。私にとってのこのシリーズの一番の見どころは、あの二人がどうなるか、であったから。途中からはもう、最初期待していたような、結ばれてハッピーエンド、ってのはないだろう、とはわかってきたけれど。あのラスト4行だけでそれで終わりって、それはちょっと寂しすぎるんでないかい…2022/05/07
みよちゃん
164
とうとう最終巻に。さなめの三兄弟の行く末、烏の最後、寿雪の選択〜自由になってやる事 盛り上がりに欠けた様に思われるのは、高峻との思いが淡白すぎたから?もう何回か読まねば!2022/04/22