出版社内容情報
性別、年齢、派閥。社内は今日も面倒です。
トナカイ化粧品との合併以来、天天コーポレーション営業部は水面下での争いが絶えず、広報部は後進の育成で騒がしい。
経理部は新戦力の加入で、少しずつ人手不足が解消されつつある。
そんな中、東北への出張申請をしに沙名子のもとへやって来たのは、山野内亜希、34歳。以前トナカイ化粧品営業部員だった亜希は、合併で天天営業部員になっても意欲旺盛で、成績トップを目指して精力的に仕事をこなし上司との交流にも積極的だ。
一方、沙名子は山崎から食事に誘われる。遠距離恋愛中の太陽とのことだと思い了承したけれど、山崎が切り出したのは社内の派閥のことで……?
30歳を目前にした沙名子は、性別、年齢、恋愛、派閥……さまざまなしがらみにどう向き合う?
内容説明
営業部は水面下での争いが絶えず、広報課は後進の育成で騒がしい。以前トナカイ化粧品営業部員だった亜希は、合併で天天営業部員になっても意欲旺盛。成績トップを目指して精力的に仕事をこなし、上司との交流にも積極的だ。一方、沙名子は山崎から食事に誘われる。遠距離恋愛中の太陽とのことだと思い了承したけれど、山崎が切り出したのは社内の派閥のことで…?
著者等紹介
青木祐子[アオキユウコ]
長野県出身。『ぼくのズーマー』で2002年度ノベル大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
390
ここしばらくは“これは恋かもしれません!”だったけど、今作はタイトル通りの“これは経費で落ちません”らしい話で、しっかりお仕事小説だったと思う。税務調査…。イヤな響きだけど、経理部のチームワークは素晴らしい。いい部署で羨ましい。沙名子を巡って、山崎はともかく、鎌本まで絡んできたよ。太陽、沙名子を離すなよ。太陽を応援しちゃうよ。気になるワードもでてきて、どうなるかな。次作が楽しみ。そして、恒例のエピローグ、真夕ちゃんも頑張ってるよ。真夕ちゃんがいるかぎり、天天コーポレーション経理部は平和だね。2022/03/28
南北
244
合併して一段落したものの、きしみがいろいろと出てきた会社に税務調査が入るという仕事の話と遠距離恋愛中の太陽との話が展開されつつ、合併前のトナカイ化粧品が家族的経営だった様子がいいアクセントになっている。太陽のことは好きだけど結婚を考えると悩む沙名子が仕事になると切り替わるところが楽しく読めた。税務調査への準備はたいへんそうだが、経理部はまとまっている感じが良かったと思う。仕事も恋も楽しめそうなので次巻に期待したい。2022/05/13
kotetsupatapata
196
星★★★☆☆ シリーズ第9作目 前作を読んだのが1年以上前なので、人間関係の再構築を必死に思い出しました。 相変わらず社内政治や派閥に振り回される沙奈子ですが、30歳を目の前にラストまさかの展開に どうなる次作🤷2023/01/04
Yunemo
172
森若さんも30歳目前になって。著者はここをどう表現していくのかな、楽しみでもあり。ちっちゃな組織から合併により大きな組織へ、経理部主任として増える仕事、のしかかってくる責任、それに応えようとする森若さんの奮闘ぶり。でも基本的には経理という仕事を淡々とこなしていくこと。今まではきっちりとオンとオフを使い分けてたけど、この程度のオフの過ごし方でオン時の圧迫から逃れられるのかなとの素朴な疑問も出てきて。心身のバランスが崩れてしまわぬよう、太陽への甘えをもう少し表現してくれた方が、読むほうも安心できるのだけれど。2022/05/05
のりすけ
168
森若さん、結婚するの?孤高でいるけれど情が深い森若さん。太陽君とうまくいくよね。税務調査でピリピリな社内。真夕ちゃんは善き、すごく善き。真夕ちゃんがいなかったら、もっとギスついてたんじゃないかな。次回は大きな「何か」が起きるんだろうか。税務調査、決着ついてないし。ドキドキ。2022/09/27