出版社内容情報
トナカイ化粧品を吸収合併した天天コーポレーションだが、経理部に増員はなかった。
おかげで沙名子たち経理部員は連日残業続き。社内も合併に伴う人事異動や業務整理で、どこかぎくしゃくしている。
社長の代替わりから反目が目立つようになった上司たちの対立は、経理部の業務にも悪影響を及ぼしていた。
落ち着かない社内の空気とは裏腹に、大阪営業所へ転勤となった太陽からはしょっちゅう電話もかかってきて、遠距離恋愛になっても沙名子たちの関係は安定していた。
ところが天天コーポレーションのイベントを取材に来た記者が、太陽の元カノだったことを知った沙名子の心はざわつき始め……?
大人気シリーズ第8弾!
内容説明
トナカイ化粧品を吸収合併した天天コーポレーションだが、経理部に増員はなかった。おかげで沙名子たち経理部員は連日残業続き。大阪営業所へ転勤となった太陽からはしょっちゅう電話もかかってきて、遠距離恋愛になっても関係は安定していた。ところが天天コーポレーションのイベントを取材に来た記者が、太陽の元カノだったことで沙名子の心はざわつき始め…?
著者等紹介
青木祐子[アオキユウコ]
長野県出身。『ぼくのズーマー』で2002年度ノベル大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
371
ふたつの会社を吸収合併して、トナカイ化粧品の社員が天天コーポレーションに加わった。様々な問題が経理部を通して、ひと騒動だったね。(まあいつもの事だけどね)会社が大きくなると人間関係も大変だよ。それは会社以外でもね。沙名子さん、恋する乙女だなあ。そして、酒が強そうだ。恋愛要素も多めになった今作。やっぱりタイトルを『これは恋ではありません~太陽ラブの森若さん~』に変えるしかないね。そして、今作もしっかりエピローグの真夕ちゃんに癒やされた。2021/05/27
南北
297
大阪転勤となった太陽と遠距離恋愛をする沙名子だが、東京出張で沙名子の家に泊まりたい太陽をきっぱり断るところは沙名子らしいと思う。太陽の元カノとの会食シーンはちょっと緊張感があり、おもしろく読めた。沙名子にとって太陽との関係を別の視点から見るきっかけになったのかもしれない。合併に伴う多少のゴタゴタはあるものの、経理部にトナカイ化粧品にいた男性社員が入り、6人体制になって、新たな展開が期待できそうだ。2021/05/12
kotetsupatapata
243
星★★★☆☆ 今シリーズも第8弾に突入 前作から日が経っているので、経理部メンバー以外は、どんなキャラクターだったかなかなか思い出せなかったですが、何とか付いていけました😅 前作までのクーデターや合併騒動も一段落し、太陽との遠恋も順調に進んでいる今作は比較的穏やかなストーリーでした。 まあそこそこの規模の会社だと、鎌本だとか志保みたいに、扱い辛い社員はいますからね 経理部にも新人が入ったことだし、次作はどのように展開していくのか楽しみです✨2021/05/31
bookkeeper
235
★★★★☆ 初読。会社合併と組織再編で新たなメンバーが加わったり、恋人の太陽君が異動で遠距離恋愛になったり。強かな部長達の微妙な力学、同僚の親友で横領で会社を追われた男、不倫関係の女性管理職…。沙名子さんの心に立つ小さな細波はなかなか収まらないのです。自分の周囲に纏わりついて、いつの間にか身動きや呼吸がしにくくなってしまう何か。ドライな人間関係を目指す沙名子さんもしがらみというヤツからは自由ではいられないのですね。社会生活で感じる、善悪では割り切れないもやもやがとてもリアル。気遣いする程しんどいんだよ…。2023/12/07
Yunemo
225
本作、タイトルを改めて解き明かす作品に仕上がっているな、との想いに。経理部門の矜持を持つ沙名子の思考回路が上手く表現されてます。でもね、プライベートの感覚がイマイチ見えてこないところも。太陽の良さと自信のなさが相俟って、自分からは積極的に一歩踏み出そうという意識が弱気になって。何となくもどかしい。人間関係の手間を面倒と変換する、この感覚何となく理解出来て。仕事的にも経理部員には向き不向きがあるのだろうね。わからないことを訊くのでなく、自分が判断した上で疑問に思ったことを指摘するというスタンス、必要ですね。2021/05/04