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出版社内容情報
六人の最強×一人のフェイク。
世界最強を自称するアドレットは、魔王を封じる「六花の勇者」に選ばれ、森へと向かう。だが、その森の奥に集まった勇者はなぜか七人。誰か一人は敵の疑いが――!?
内容説明
闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。地上最強を自称する少年アドレットは、その六人、『六花の勇者』に選ばれ、魔神復活を阻止するため、戦いへ向かう。だが、約束の地に集った勇者は、なぜか七人いた。その直後、霧幻結界が作動し、七人全員が森に閉じ込められてしまう。七人のうち誰かひとりが敵であることに気づいた勇者たちは疑心暗鬼に陥る。そして、その嫌疑がまっさきにかかったのはアドレットで―。伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、堂々始動。
著者等紹介
山形石雄[ヤマガタイシオ]
1982年生まれ。神奈川県出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
299
ファンタジー+ミステリーといった趣向の作品ではあるが、ファンタジーとして世界観が書き込んであるわけでもなくミステリーとしても仕掛けはそこそこぐらい。そちらより集まった勇者が結束を固めるどころかひたすら疑心暗鬼になるという定番の捻りが面白い。ファンタジー版「レサボア・ドッグス」といったところか。また簡潔でキビキビした文章と活劇描写がすこぶるよろしく山田風太郎の忍法帖シリーズを思わせる。オチも秀逸で単巻作品としてレベルが高い。でもこれ続くんだよなあ。この趣向でシリーズだとさらに著者の技量が試されるがさてさて?2015/03/28
とら
159
ファンタジー×ミステリーの融合。ラノベにして集英社文庫の夏のフェア・ナツイチに選ばれ、その本場でも、このライトノベルがすごい!三位と言う功績を残している作品。六人の筈の魔人を倒す為に運命の神が選んだ勇者―でも、集まってみたら何故か七人いた!?と言う話。面白くない筈が無かった。萩尾望都さんの「11人いる!」を連想した。この一巻単体でも十分すぎる出来ではあるが、よく練り込まれた設定をさらに生かすには、続刊を出すと言う手もアリなのではないかと思う。ただこの展開だと同じことの繰り返しの様な気もする。次巻に期待。2014/01/30
kaizen@名古屋de朝活読書会
131
最初に7人の人物紹介がある。名前がない人は主たる登場人物ではないかと思い、先に読み進めた。六人の勇者に花の印。背景の説明はあるが前提がよくわからないまま話がどんどん展開していく。なぜか7人の勇者が集まり、一人が偽物だと。驚くべき結末。「エピローグ 次なる謎」で振り出しに戻る。連作にする禁じ手。幻想小説。ナツイチ。2013/11/19
まりも
129
これは面白い。ファンタジー作品というよりもミステリー作品ですね。敵の罠にかかってしまった7人の「六花の勇者」たちが自分たちを騙した7人目を探す。誰が偽物で誰が本物なのかがわからない状況でのお互いの腹の探り合いが非常に面白い。ミステリーはそこまで強くはないけど心理描写が上手いですね。1冊の濃度がすごいです。個人的にフレミーよりもナッシェタニアの方が好きでした。「地上最強」を自称する凡人だからこそ個性的なキャラの中でも何か違うものがありますね。2014/01/08
よっち
117
魔神が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出す。自称・地上最強の少年アドレットが『六花の勇者』に選ばれ、向かった先にはなぜか七人の勇者がいたところから始まる物語。一人偽物が紛れ込んでいるということで疑心暗鬼になる中、状況証拠的に嫌疑を掛けられ窮地に陥ったアドレットが疑いを晴らすべく奔走するわけですが、候補者それぞれに怪しい言動があったりで緊張感のある展開が続いたものの、そこまでの流れからあの結末はちょっと予想できなかったです。一難去ってまた一難、今後も疑惑の展開はまだまだ続きそうで、次巻も楽しみです。2015/06/04