出版社内容情報
美味しい食べ物には様々なエピソードあり! 淡く切ない恋、友への複雑な思い、家族とのつながりなど… 女の子たちの苦悩や青春を、一品ごとに鮮やかに描いたフーズメモリー短編集。
【収録作品】描き下ろしエッセイ
志村 志保子［シムラシホコ］
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
66
『女の子の食卓』全８巻の中からセレクトした15話が入っている。様々なお話の中心に、あるいは隣に、美味しい料理が存在する。『運動会の五目いなり』の中の「別れたくない」のセリフに何故かグッとくる。実際に言われたら「めんどくさっ」と思う私のくせして。苦手な運動会でおばあちゃんの五目いなりを食べて走ったように、また走り出せ、修子。それから『真っ黒こげのパプリカ』。「黒こげになる程闘ってみたいと思っています」の一文がいい。私も黒こげになるまで・・・ああ、地黒の私は、夏が終わって黒こげだった。2016/09/16
鳩羽
6
女の子の日常のちょっとした一瞬、心が揺れるときなどに、ふと口にした料理、いつも食べてきたご飯が印象的に残る作品集。コミックの選り抜き版。グルメ的に「美味しそう」というよりは、思い出に根ざした味なのかな。五目いなりが美味しそうで、オチも秀逸。2019/05/26
シーナ@食べ物漫画好き
5
食漫画ということで手にとって読んだのですがselection版だったので単行本8冊を改めて読みたいです。バジリコスパにカルボナーラと人生の転機になった食べ物。ドライカレーにマカロンと感動する程美味しかった食べ物。「思い出食堂」みたいな主題となる料理の短編読み切りなんですがスクランブルエッグとかタラモサラダの切り口や設定なんかは深みを感じます。ヤンソンの誘惑も知らなかった。2016/10/12
だい
4
全８巻の中から厳選された15話。それぞれの話にまつわる思い出エピソードが書かれたあとがきの描き下ろしも嬉しい。冒頭の話の湯せんスクランブルエッグは、当時マンガを読んだ後にすぐ真似して作った思い出。死ぬ前に食べたい料理は思いつかないけど、死ぬ前に読みたいマンガはこの『女の子の食卓』かもしれない。2016/07/16
まぁぼ
2
どのお話も良いですが、印象に残ったのは『タラモサラダ』『ヤンソンの誘惑』です。前者は、人生では正論が正解とは限らない、後者は、気になる人をつい目で追ってしまう恋心、を感じました。王道少女漫画の100パーセントハッピーエンドとは違う、リアルな人間関係を読ませていただきました。良かったです。2016/07/18
