内容説明
「指揮者になりたい」という夢を叶えるため、篠原笙は高校を卒業後、渡仏する。フランスのアコール音楽院のオーディションを受けた笙は、二次試験へも進む。しかし、緊張し混乱した彼は、震える膝を必死に宥めることに。笙はどうにか試験をのりきるが、指揮台から降りる時にスコアを落としてしまう。そして、その楽譜を拾って笙に差し出す手があった。これがフランシスとの出会いだった…。
著者等紹介
中井由希恵[ナカイユキエ]
8月5日生まれ。獅子座。AB型。趣味は読書と音楽鑑賞、そしていくら食べても太らない有難い体質に感謝しつつの食べ歩き。「ミューズに抱かれて」で2000年度ロマン大賞佳作入選
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感想・レビュー
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祥
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ザ・王道な音楽青春小説。指揮者志望の笙は高校卒業後、フランスに単身留学。世界的マエストロ・シャデクの愛弟子となり、みるみる才能を開花させていく。音楽論だけでなく、人生論哲学論を諭したり、西洋的な考え方や立ち居振る舞いに戸惑う笙を導くシャデクの姿は、古き良き児童文学の師のようでもある。 そして無二の親友となる14歳の天才ヴァイオリニスト・フランシスとの出逢いと、そこから起こる事件。まだ少年の域を出ないふたりが抱えた重荷と、その先に辿りついた答えに涙…。 絶版になっているのが惜しすぎる一冊。2012/09/16
まる
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再読。コバルト受賞作には珍しく、恋愛色のない小説だったと思う。2008/09/11
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