出版社内容情報
「しろがねの宮」と呼ばれる帝が散歩中に出逢ったのは、少年の姿をした姫君。愛らしい彼女がこよなく愛するものは「虫」! おののきながらも、帝は彼女に魅了されて…ときめきの平安コミカル・ミステリー!
内容説明
「しろがねの宮」と呼ばれる帝が後宮を散歩しているときに出逢ったのは、少年の姿をした姫君。愛らしく賢い彼女がこよなく愛するもの、なんとそれは誰もが忌み嫌う「虫」!おののきながらも、帝はいつしか彼女に魅了されていく…!しかし姫はまったくつれない返事ばかりで。すべての謎は「虫」に通ず!?そして帝の片想いはどうなる…!?ときめきの「虫系」平安コミカル・ミステリー!
著者等紹介
七穂美也子[ナナオミヤコ]
1992年にスーパーファンタジー文庫「凶星―いかなる星の下に」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネムコ
25
『虫愛づる姫君』には以前から興味がありました。元々の『堤中納言物語』は読んだことがないのですが、ナウシカのモデルなのは知っていましたし、夢枕獏の「陰陽師」にゲスト出演してましたし。この本も、だからタイトル買い。読み始めは「あわわ、王朝ラブコメ?!」とちょっと引きましたが、虫愛づる姫が事件を解決する短編集と分かってからは楽しく読めました。しかし政治家ってホント適性が必要ですね。どんなに良い人でも、悪巧みの一つもできないようでは政治の世界では役立たずだとしみじみ思いました。それがたとえ帝でも!(笑)2015/06/24
でんか
20
ふつうなかんじ。虫めづる姫君に着想を得た、ミステリ仕立ての平安物短編連作集。大納言家の姫君が、己のもてる虫に関する知識を使って、様々な事を解決していく。相棒は、白髪のため周りから恐れられている帝。帝視点で話が進みますが、この帝さんがたいへんヘタレです。あてがわれた后がいるというのにいわゆる白い結婚。そんなんで大丈夫か、帝。虫に関する小ネタがしこまれていて、そのへんは面白く拝読。平安物、と思って読むとずっこける気がする。そして糖度も低め。なにせ帝が帝なので。2019/10/22
ダージリン
17
私の好みよりも、姫君は可憐だけど男前過ぎで帝はヘタレ過ぎかな(笑)。でも、面白かったです。帝の想いが伝わる日は来るのでしょうか?2015/01/09
TAMA
13
やる気なしの帝とB型(たぶんそう)の姫の交友、ないがしろにされてる帝が共感できてすぐ入り込めた。世間的な常識に外れているけれど自己の確立されてる姫、実にしっかりした常識人で勇敢な正妻の姫。帝と一緒に迷ってしまった。いろいろ事件は起こるけど虫の研究で謎を一刀両断して、国をも救う知恵袋は変人の姫。かっこいい!あとがきの氷室先生への言葉も共感です。おかげと古典苦にならなかったな。大好きでした。2015/03/20
しましまこ
11
おお、ラブより日常の謎だった。2017/01/29