内容説明
「歌って。あの頃のような笑顔で、瞳で―。」時は18世紀。オルガニストへの夢をあきらめきれず、母を捨て、故郷を飛び出した16歳のミレイラ。見知らぬ港町の教会で、ひたすらパイプオルガンを弾く毎日を過ごしていた。ところが、ある時偶然出会った花形カストラート(男性ソプラノ歌手)は、初恋の幼なじみ、あのクリスティアンだった…!?愛と憎しみと宿命が織りなす音楽ロマネスク。
著者等紹介
沖原朋美[オキハラトモミ]
3月22日生まれ。佐賀県唐津市在住。現在、病院勤務。『桜の下の人魚姫』で2003年度ノベル大賞読者大賞受賞
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感想・レビュー
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chiro
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微妙だった。それでも作風は好きだから次を楽しみにしようと思っていたのに、その後二度と本は(この名義では)出なかった……。
punto
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追記。2007/01/18
kokekko
0
十年ぶりくらいの再読。ヴェネツィアという言葉が一度も出てこないヴェネツィア近郊が舞台の小説だと初めて気づいた。一八世紀のオペラの事を調べていて、そういえばと思い出して引っ張り出してみた。主人公も相手役も天才肌かつダウナー気質で、あまりイベントが起こらずに話が進むので、ストーリーラインを楽しむ「以外」の楽しみがないと、読み続けるのは難しいかも。続編はないので、できれば主人公の悩みには、一応の決着をつけてあげてほしかった。それから「カンタータ(交声曲)」とルビをふられても、イメージわかないってw2011/06/18
麻由
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落ち着いて透明感のある文体や夢のために他をなげうってきたヒロイン、と書くと少女小説らしい少女小説だけど、その相手が性を失った元男、って少女小説とは思えない設定だ……。文章力はあるし設定だけでないオリジナリティもあるし、綺麗な雰囲気も好みだけれど、駆け足気味な展開のせいか正直そんなにツボにはまらなかったかなあ。ラストはいろいろ急で、そこで終わるの!?となったけれど、これもしかして続編前提の物語だったのかしら……。2011/03/06
せんや
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◇2010/07/09