内容説明
後に一条帝と呼ばれる年少き帝がおわす頃。それは雅びやかな反面、度重なる天災と疫病が京人を苦しめていた時代。歌詠みの家に生まれた歌の不得手な女性がいた。名は、梛子。女房として登華殿に出仕する折の呼称を清少納言。ますらおの如しと噂される彼女にも以前誓いを立てた夫がいた。橘則光―齢二十六。この前夫が梛子の局を訪れる時、なぜか厄災を伴ってくることが多かった。
著者等紹介
藤原真莉[フジワラマリ]
1978年1月8日生まれ。福岡商業高等学校卒業。『帰る日まで』で、’95年上期コバルト読者大賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なっつ
2
清少納言と陰陽師について話していたら、友達が貸してくれた本。ライトだけど、絵も素敵で、史実出ないところも多いみたいだけど楽しめた。一気でした。最後の方面白かった。2015/03/01
木花さくや
2
シリーズ二作目。KYだけど憎めない馬鹿である前夫・橘則光が起こしたひと騒動に巻き込まれる「さき咲きのゆめ」、幼馴染の藤中将との甘酸っぱい初恋話「華めぐり雪なみだ」の二本立て。前作よりもこちらの方が好み。梛子の夢の住人である「安倍の陰陽師」が多く登場する今作は、姫神さまシリーズファンとしてとても嬉しい一冊。他にも香炉峰の雪など史実とフィクションが上手い具合に絡められていて、眞莉先生らしいストーリー構成だった。中でも美しい日本語とヤンデレな実方が織りなした華めぐり〜は、胸が痛いほどの切なさを覚えた。2014/09/02
sakko/さよ
2
「はなとゆめ」の清少納言繋がりで読んでみた。少女小説っぽいファンタジーなアレンジはあるものの、性格はこちらのほうがイメージ近い、かも。おもしろかった。2014/06/19
ひーたろー
1
梛子さん、則光と別れて正解なのでは。でも藤中将も微妙。…男運ないのだな、きっと。2014/01/21
黎雪
0
このシリーズでは、道長が中々いい男に書かれていて、伊周がどうしようもない馬鹿という感じ。 藤原斉信は出てくるけれど、行成は登場しない…… 行成がどういうふうに書かれるのかが楽しみだったのに残念です。2017/04/30