内容説明
暦は陰暦八月、葉月。テンとカイは大和国吉野の山中にいた。精進潔斎のため滝行をするカイは目を丸くした。上から何かが滝壷に落ちたのだ。落ちてきたのは青年山伏。よくよく顔を見ると、長尾平三景虎―今は帝より官位を授かった長尾弾正小弼景虎であった。思いがけない再会に喜ぶ平三は言う。「高野山へと詣でて世俗も捨て得度し、高僧となることを目指そうと思っているのです」。
著者等紹介
藤原真莉[フジワラマリ]
1978年1月8日生まれ。福岡商業高等学校卒業。『帰る日まで』で、’95年上期コバルト読者大賞受賞
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感想・レビュー
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咲穗
8
吉野の山で滝上から落ちてきたのは越後で出会った平三だった。 今や一国の主人のはずの平三が吉野にいるのは出家しにきたためだという。 この辺りから単話完結じゃなくていろいろ回収したり、伏線はったりモードですね! メインの人物じゃないところは若干わからなくなって家系図ググってたりします笑 過去編ではあるものの、鎌倉編が結構いろんなところに影響してますね〜2021/08/14
梅みかん
7
平三再登場。今回は禁断の恋が一つのテーマ。カイが自分の恋心に振り回されてる。2017/11/20
ゆきこ
5
「姫神さま」シリーズ11巻目を再読。平三が再登場してくれてうれしい。久しぶりの平三はちょっと危ない雰囲気だったけど、最後は一歩成長できたみたいでよかった。一方カイはひたすら悶々としていたなあw終盤のテンと平三の会話シーンが好きです。2015/11/09
Natsumi
4
図書館
aizum
3
テンの掴み所のなさは神らしいと思うけど、もっと俗世にまみれてるところが見たいかも。2011/01/06
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