内容説明
昭和初期、洋画の前衛《二科会》から若き天才画家としてデビューした二人。東郷と宮本は、動乱と繁栄の時代に、絵画の詩と官能を独特のマチエールと華麗な色彩で表現した。
目次
東郷青児(日本洋画の典型をつくった東郷青児;哀愁のキュビスム;女性への賛歌;変幻する女体;名作の誕生東郷画の出発「サルタンバンク」;評伝 東郷青児―生と性の愛憎地獄を生きた)
宮本三郎(写実と色彩の魔術師;女性美を求めて;風景と静物の美;肖像画の秘密;戦争記録画の時代;名作の誕生歓びの「VENUS ANADYOMENE」;評伝 宮本三郎―生命賛歌への道)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
4
個人の感想です:B+。『色ざんげ』(宇野千代)の参考本。この画集は単なる作品解説にとどまらず、二人の画家の波瀾万丈の生涯とその作品の関連についての言及が多く、作品を鑑賞する上で深読みができてとても興味深い。特に東郷青児さんの生涯は自殺未遂事件があったり、戦後の実業家的な活動の傾向が合致しているようだ。戦争中東郷氏は戦争画に手を染めず女性像を描き続け、宮本氏は多数の戦争記録絵画の力作を発表していて、それが戦後の作品のコンポジションに昇華していった事がよく分かった2020/12/09
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