出版社内容情報
密室に入りこんだツチハンミョウ、ゴミムシやオサムシの謎めいた行動など、虫たちのミステリーとファーブル先生の謎ときの物語。
内容説明
子どもも大人も楽しめるファーブル昆虫記決定版。入り口のないへやにどうやってはいったのか?10歳から大人まで。
目次
1 博物学者の誕生―コルシカとナポレオンとファーブル先生
2 スジハナバチヤドリゲンセイのなぞ
3 ツチハシミョウの大冒険
4 過変態という変身術―ミステリーのなぞとき
5 オオヒョウタンゴミムシの「死んだまね」
6 庭の殺し屋、キンイロオサムシ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
278
第6巻のスジハナバチヤドリゲンセイとツチハンミョウ(これらは近い仲間)。この甲虫たちに限らないのだが、彼らの生存戦略も実に複雑であり、まるで綱渡りのような冒険の果てに成虫になるのである。まずはメスが大量の卵をスジハナバチの巣穴の入り口付近に産み落とす。やがて幼虫となった彼らはハナバチのオスにしがみつく。次に交尾の時期になると一瞬の隙を衝いてメスのハナバチに乗り移る。そして、さらには卵の上に移動し、これを最初の食料に肥え太り、やがて自らは変態してハチミツを奪って成長するのである。ここで一つ重大な疑問が⇒2024/01/27
毒兎真暗ミサ【副長】
23
【ファーブル紀行と】2巻のハチ探しの勲章秘話から始まる今回はアヴィニョンの橋や、コルシカ、サルディーニャの登場でワクワクしっぱなし。ツチハンミョウと似ているゲンセイの紹介もありつつ、やはり主役はツチハンミョウ。喪服の妊婦という異名が実にエレガントだ。「図式・幼虫のサバイバル」はなんと双六式?そこから始まる魅惑の回廊、小宇宙の誕生に目を瞠る。その後はオサムシ、マイマイカブリ。サソリの自殺など興味深いハックの応酬。いつも嬉々として研究するファーブル先生が、のんびりしてるように見える安野氏の絵も可愛らしい。2024/02/06
はるまき
4
副題の通り、ミステリーでした! 何?何?どういうこと?の繰り返し。 不思議なことが重なって頭がこんがらがります。 そこへ、「ここまでの話を整理しましょう」と図(挿絵)が登場。 スッキリまとめてあり、分かりやすくなっています。 著者の奥本先生の言葉の選び方も可愛らしく、楽しく読めました!!2022/06/13
イリエ
4
6巻が一番おもしろいと思います。ミステリアスでわくわく読めます。それに、最後のオサムシの章では人間の命って何だろう、どうして殺しあうのだろうというテーマに昆虫の視線から鋭い言葉で迫られ、圧倒的な説得力がありました。2015/02/14
hika
2
何年かぶりの昆虫記(奥本版)再読。2017/04/15