出版社内容情報
セミはなぜうたうの? ガはどうやって遠くにいるメスを見つけるのか? ごく身近にいる虫たちの生活ぶりから見る命の不思議観察。
目次
1 セミの歌のひみつ
2 アリマキと天敵たち
3 オオモンシロチョウとキャベツ
4 オオクジャクヤママユの超能力
5 日光の中のヒメクジャクヤママユ
6 カレハガの昼間の結婚
7 マツノギョウレツケムシの行進
昆虫って何だろう
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
302
第3巻はセミ、アリマキ、チョウとガが登場する。私たちにとって、セミはなじみ深いが北ヨーロッパ(例えばパリ)の人たちにとっては、目にすることのない昆虫である。私たちは子どもの頃によくセミ採りもしたし、幼虫が孵化するところも身近に目にしている。もっとも、セミが幼虫時代に数年間も地中で暮らすことは知識として知ってはいても、それ以上の探求には向かわなかった。もちろん、ファーブル先生の探求心がそれですむわけがない。ただ、いろいろと試行錯誤はするものの、なにしろ地中のこととてなかなかうまくはいかなかったようだ。2023/12/15
毒兎真暗ミサ【副長】
27
【ファーブル紀行と】3巻目の今回はセミと、チョウ・蛾について。開いた途端、エゾゼミの羽化が目に飛び込む。本文では様々な産地のセミとそれぞれの鳴き声を紹介。そこからファーブル先生の鳴き方への追求が始まるのだが、その方法が仰天するもの。耳の聞こえなどは役場の人も出てきて大砲が鳴る。蝶と蛾はイギリスではバタフライとモスだがフランスでは「パピヨン」と一括り。見た目は違えど納得の理由もある。今回の舞台はセリニヤン。ファーブルの銅像や由来の学校もあり、街並や研究室を見ながら、毛虫の行進に神の実験を施す姿が想像できた。2023/12/27
イリエ
12
夜、セミが「ギギ、、、」と鳴くのは、アリがセミの肢にかみついているから! セミの耳が聞こえていないから、あんなに大きな声で鳴く、と仮定したファーブルは大砲を二門借りて実験した。トリビアいっぱい。マツノギョウレツケムシのいつまでも続く行進から、本能の賢さと愚かさを感じました。ウジムシって実在するんですね。知りませんでした。2017/08/04
takeapple
9
セミ、チョウ、ガなど結構よく見られる昆虫について。しかし、ただ観察するにではなく、実験をやる。そのために昆虫を傷つけたり、殺してしまうことも厭わないというのは、冷徹な自然科学者というところなのか、昆虫というと採集して標本というのが一つの王道だからなのか。ファーブルの家族もファーブルと一緒になって昆虫観察や実験に夢中になっている姿がいいなあ。2024/04/03
piro5
2
完訳版はノイズ(進化論への攻撃など)が多いのでジュニア版に戻ってきました。ジュニア版が一番面白いと思う。2019/06/01