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アジアをゆく
獅子―王権と魔除けのシンボル

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  • サイズ A5判/ページ数 117p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784081990061
  • NDC分類 163.1
  • Cコード C0320

内容説明

日輪のごとく燃えるたてがみ、魔力を宿す目、気高く最強のライオンが、全アジアを駈け抜ける。スフィンクスから狛犬、唐獅子までの千変万化。

目次

ライオンから獅子への旅―ライオンの心を持つ者・西アジア古代王国の英雄からはじまる
王権を誇示するライオン―ライオン殺しのヘラクレスへの憧憬
王城守護獣のルーツを探る―城門の番獣から冥界の遣いスフィンクスまで
星と太陽とライオンと―生命の創造や再生を約束するシンボル
猊下のライオン―仏教の国で、獅子の咆哮は信仰をひろめる王の声となった
ネパールの宝珠を冠った獅子―頭頂の角に、宇宙原理を会得する霊的エネルギーが宿る
獅子の国、獅子の山―至福の浄土を見つけるこころみの中で
須弥山に吼える聖獣―建築で表現された「世界模型」とそれを護るライオンのポーズ
舞いおどるアジアの獅子たち―たてがみと大きな目の頭を振って、獅子舞が担った儀式
漢字の国へやってきたライオン―サンスクリットの「シンハ」が「師子」になり、獅子となった
高麗にはいなかった狛犬―狛犬も唐獅子も日本で新しい意匠を得た
イメージ・ジャングルの中の獅子狩

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

26
百獣の王ライオン。古来、強さの象徴として世界でイメージされてきた。ふるくはメソポタミアの王の獅子狩りのレリーフに。エジプトのスフィンクス、力のシンボルとしての獅子のイメージは方やヨーロッパへ、魔除け厄払いの意味も付加して、中央アジア、インドの門衛、登頭の彫像、やがて中国の獅子舞も加わり、日本の狛犬や祭事へとつながる。写真に付されるのは荒俣宏氏の解説。情報の広さと奥行きは、受け手の度量が試される。2016/04/29

khiikiat

0
シュメールで始まった王権とライオンの結びつきはメソポタミア地中海世界へ展開すると同時にインドで仏教と結びつき日本にも伝播し狛犬となる(と推定)。厳密な本ではないので強引なところもあるが土地勘掴むに良い。シンハービールのシンハはスフィンクスと同源なんだね。狛犬の角もチベットで始まった宝珠載せが期限かもしれないとか。図版豊富でワクワクする本。2014/01/18

小林ミノリ

0
ユーラシアを横断し、あまねく世界へ広がった象徴の獣王、獅子、スフィンクスから狛犬まで、図像的な意味から伝承まで、ありふれたイメージを深化させる試み、これもまた脳と目玉の快楽と感じる次第。

ダージリン

0
やはり百獣の王は王権のシンボルとして相応しい。たてがみは確かに太陽を連想させるし、聖性にも結びついていると思う。ライオンが生息していない地域への広がりにも驚かされた。2011/11/30

★★★★★

0
スフィンクスから狛犬まで、超自然的な力の象徴としてユーラシアを横断する獅子のモチーフ。荒俣宏がこの手のテーマで書いて面白くないわけがないですね。2008/12/14

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