著者等紹介
原民喜[ハラタミキ]
1905(明38)・11・15~51(昭26)・3・13広島生。慶大英文科卒。佐々木基一の姉・永井貞恵と結婚。千葉県船橋中の教師となる。戦争が激しくなり、広島の兄の許に疎開、被爆。46年「夏の花」(水上滝太郎賞)。鉄道自殺(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
45
被爆時の状況を記録的に書いた作品、被爆後の状況、水爆実験にまつわるもの、原発など、とにかく核にまつわる作品群。何はともあれ、実体験を基に書かれたものの持つ力は凄まじい。衝撃的な出来事であるからこそ、記憶や思いは人それぞれで当たり前。そのためにも、いろんな人の作品に触れる機会がある本書は読み応えがある。惰性読書じゃなく、読むぞって、広島に住むことになって、ようやく読めました。2023/02/05
★YUKA★
31
出版されてから、ずっと読みたかった本。ようやく読めました。戦争経験者が減ってきている今、どの様な形でも良いので戦争の残酷さ、悲しみ、伝えていかなければならないと改めて感じました。2015/09/04
korrya19
11
敗戦70年を迎える今年中に読むぞと決意していた本の1冊。原爆が投下された1945年のことは勿論のこと、その後も長くに渡って被爆・原爆症の発症の恐怖に怯えること、水爆実験、原子力発電が持つ危うさ…沢山の人々が様々な視点から書き綴った物語やエッセイに圧倒される。解説で引用されていた加藤周一の言葉も噛みしめたい。 「比喩的にいえば原子爆弾とは制御機構の故障した発電所のようなものである」 書かれたのは1999年東海村臨界事故直後。私たちは何を過去から学んだのかと問わないではいられない。2015/04/01
勝浩1958
11
私はなになにすべきだというべき論は好ましく思わないのだが、戦争の記録や戦争文学分けても広島・長崎の被曝とナチによる強制収容所に関するさまざまな作品を一度は読んでおくべきだと言いたいのです。二度と同じ過ちを犯してはならないからです。大田洋子著『屍の街』が出色。井上光晴著『夏の客』、後藤みな子著『炭塵のふる町』も悲しい。いや、すべての作品が悲しいのです。2013/11/09
kikizo
4
読後、沈黙。どう言っていいかわからない、重い内容。大田洋子さんの「屍の街」が秀逸。核と言うものがどういうものか、何故「ヒロシマ・ナガサキ」がカタカナなのか。考えさせられます。日本人ならこの本は読むべきです。金在南さんの「暗やみの夕顔」これも素晴らしいです。属国としての朝鮮の方の被爆者。読んでいて辛かった。このシリーズでいの一番に読みたかったのがこれです。今後出来れば全シリーズ読みたいです。2013/11/19