出版社内容情報
刊行開始から12年。博物学の不朽の名著、遂に個人完訳完結! 80歳を超えたファーブルが、幼年時代や高等中学校(リセ)当時の思い出をつづる、全221章のなかでも指折りの感動的なエッセイも掲載。
目次
キンイロオサムシ―“庭師”と呼ばれる虫の食物
キンイロオサムシの結婚―捕食者の繁殖生態
ミヤマクロバエの産卵―雌が卵を産みつける場所
ミヤマクロバエの蛆虫―額の瘤で地中から脱出する新成虫
コマユバチ―ハイイロニクバエの天敵
幼年時代の思い出―ハシグロヒタキの青い卵
昆虫ときのこ―虫が食べるきのこは安全なのか
忘れられぬ授業―化学という学問の素晴らしさ
応用化学―さあ働こう!
ツチボタル―雌雄で異なる形態
キャベツのアオムシ―栽培植物とチョウとその天敵
著者等紹介
ファーブル,ジャン=アンリ・カジミール[ファーブル,ジャンアンリカジミール] [Fabre,Jean‐Henri Casimir]
フランスの博物学者。1823年、南仏ルーエルグ山地のサン=レオンに生まれる。少年時代から生活苦と闘いながら勉学にいそしみ、師範学校に進学。教師になってからも独学で数学、物理学、博物学を学び学士号を取得。昆虫の行動観察に目ざめ、研究論文を次々に発表。五十五歳のとき、広大な庭をもつセリニャンの家に移住。自らアルマス(荒地)と名づけた自宅兼研究所で昆虫の観察に打ち込む。1915年、アルマスで永眠。享年九十一
奥本大三郎[オクモトダイサブロウ]
フランス文学者。作家。1944年、大阪市に生まれる。東京大学仏文科卒業、同大学院修了。主な著書に『虫の宇宙誌』(読売文学賞)、『楽しき熱帯』(サントリー学芸賞)、『斑猫の宿』(JTB紀行文学大賞)などがある。ファーブルについての著作も多くジュニア版『ファーブル昆虫記』(全八巻・産経児童出版文化賞)などが幅広い世代に読まれている。「NPO日本アンリ・ファーブル会」を設立。東京の千駄木の自宅に昆虫標本やファーブルの遺品を展示する「ファーブル昆虫館」を開館(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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