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内容説明
野村証券副社長であり、16年にわたりニューヨークで活躍してきた著者初のビジネス・エッセイ。ウォール街に吹き荒れる金融革命の嵐と、人間ドラマの静けさを軽妙に語る。
目次
第1章 わが街ニューヨーク
第2章 ぼくのウォール街
第3章 ウォール街の女たち、男たち
第4章 ニューヨーク奮戦記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葵堂
1
小説のような印象を受ける綺麗なエッセイ。ウォール街の話はいくつか読んできたが、日本人から見たウォール街、そしてアメリカという国についての描写はこれが初めて。基本的な考え方が島国である日本とは違うのだなあ、ということがよくわかる。2013/12/29
笠井康平
1
1987年刊行なので、厳密には庄司薫や村上春樹よりあとに世に出た本だけど、1931年生まれの著者の語りはアメリカ文学に色濃く影響された一群の日本文学の語りを先取りしている。現地在住の英語修得者だから当たり前だとは言えない。人の話し方は日々の暮らしが形づくるのだから。ドストエフスキーやサルトルやサリンジャーの輸入は日本の書き言葉を変えた。それを担ったのは各時代の海外かぶれたちだった。彼らは読み、書いた。しかし話し、聴くことでも「文体」は養成できるのではないか、むしろ早道ではないかと考えさせられた本です。2012/11/30