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内容説明
戦争に勝利したガングレイブ傭兵団。戦勝祝いの宴の席で料理の実力を示したシュリは、ニュービスト王家の姫、テビス・ニュービストから手元に置きたいと誘われる。誘いを断ったシュリたちは、次の町へ向かう準備を始めるが、なぜか必要な物を買いそろえることができず、店では門前払いにされる事態まで起こる。ガングレイブは傭兵団の内部に裏切り者がいることを察知し、行動を開始する。シュリの尾行と護衛をするオルトロスが見たのは、信じたくない現実だった。裏切り者を特定し、動き出すガングレイブたちだが、オルトロスの心は晴れない。シュリはそんなオルトロスを励ますために、料理を振る舞うのだが―。
著者等紹介
川井昂[カワイコウ]
『傭兵団の料理番』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
36
ニュービスト王家の姫君からの城の料理人にならないかという勧誘を断ったシュリだが、次の町に向かうための物資が集まらず傭兵団は立ち往生状態に。そんな中、シュリを王家に売ろうと考える裏切者の存在に気が付いた傭兵団の隊長格達は調査を開始するが…。傭兵団の裏切者の粛清担当オルトロス、姫様付のメイド・ウーティン、諜報部隊隊長カグヤの三人がシュリの作る異世界の料理と彼の語る温かい言葉を通じて、自分のあり方や進む道に光明を見い出していく様子が良く、シュリの存在が傭兵団にとってかけがえのない存在になっていたのが伝わりました2017/10/09
こも 旧柏バカ一代
28
ミロトン、チャーハンとタコ焼きか。自身の料理人として召抱えたいと王族から勧誘がきたが、それを断ってさっさと次の場所に行きたいのだが、必要物資が買えなくて足止めされている傭兵団。 どうも足止めは身内の仕業らしい、それが判明して粛清する第二軍団長、王族から命じられて監視する王女付きの女官。防諜兼護衛をしている元神官の女傭兵。その中心は料理人。何とも不思議な駆け引きだな。。。2020/01/14
瀧ながれ
25
いまさらだけど、視点を変えて同じハナシを二度くりかえすのが、おもしろいのと無駄っぽいのの絶妙な境にあって、もうちょっとあちこち整理したらすっきり読みやすいのに、でもこれがこの作品のおもしろいところなんだなあ、とぐるぐるする。それはさておき、姫様からのスカウトとそこからの事件に決着がつきました。団にはシュリが不可欠ですね。姫からガングレイブへの手土産は、ちょっと嫉妬が混じってたのかな(笑)。もともとどうやって食べるのか、気になるなぁ。ちょこちょこ語られる未来に、大きな事件が見えるのだけど、そこまで書くの?2017/06/08
サケ太
15
キャラが今まで以上に濃いなぁ。オルトロス、カグヤ、メイドのウーティン。同じ話を別視点で語る手法には慣れた。料理で様々な人物を救っていくが、今後の大騒動が示唆される。今回も面白い。2017/06/11
真白優樹
11
王家の姫から勧誘を受けたりしながら出発準備をする中、裏切者の妨害工作に見舞われる今巻。―――雪の中で深まる、彼等の絆。シュリがどんどん傭兵団の大黒柱にしてお袋になっていく今巻は、事後処理と次の準備の巻であり、新顔である仲間達と姫に仕えるメイドを掘り下げ、彼等の悩みをシュリが料理で解決していく巻である。既に無くてはならない者、大切な家族になったシュリ。そんな彼の戦場を知らぬが故の純粋さに救われ変わっていく仲間達。旅立ちの先、新たな戦いの舞台に待つのは如何なる敵、そして如何なる料理か。 次巻も楽しみである。2017/06/01