出版社内容情報
夫婦ユニットが贈る至高のハイファンタジー! 聖騎士と黒幕が手を組む理由とは? 読み応え保証済み。心掴まれる幻想戦記。
蕗字歩[ロジアユム]
内容説明
青年アシュレは、「聖遺物」の管理に励む若き聖騎士。ある夜、保管庫が襲撃され、ふたつの聖遺物が強奪されてしまう。それは美しき夜魔の姫シオンの犯行だった。アシュレはシオンを追跡するも、辿り着いた廃王国は人外魔境と化していた。そこで、幼なじみで従者でもあるユーニスと離れ離れになってしまう。窮地に追い込まれたアシュレが死を覚悟した瞬間、この事件の発端であるシオンと、土蜘蛛の男イズマに救い出される。一時的に共闘関係を結んだ三人は、ユーニスを救い出すべく行動を開始するのだが―。いま、若き英雄の旅立ちが始まる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
近藤
28
表紙を見た瞬間「今月の当たり作品はこれだな」と分かった。というのも、この出版部が出す作品は(ヒーロー文庫の方も含めて)物凄く分かりやすいのだ。アン牌としての異世界転生ものやチートものをいかにもそれと分かる軽めの絵柄の表紙で売り出すのに対し、10作に1作は硬派なハードファンタジーや現代ものを重厚な線で描かれた、媚びの少ない表紙で混ぜ込んでくる。テンプレの主流に乗りつつも、たまに逆らって名作を発掘しようという意図がいい意味でミエミエ。実際本作の文章力は平均値より高く、内容の完成度も抜きん出ていた。次回も期待。2017/03/30
磁石
17
人はどうしようもなく目先のことばっかりで、クレクレとは喚くもののヤルヤルとは言わない。自分の責任を誰かにおっかぶせて、ゆえに意志も放棄する、進んで下僕/家畜になる。ソレが皆の「ねがい」、ソレが果たされないことを「理不尽」と嘆く。虚構はソレを汲み取り自らの封土を広げていく。でも、そうであってはならない。現実は現実の有限の中で叶え、夢は夢の無限の中へと還す、あるべき場所へと納めなければならない。……ノブレスオブリージュ。アナタがアナタの救世主であらん事を2017/05/17
磁石
16
始めは、何処かに転がっていそうな小説だと思った、せめて半額の文庫か中古で買うべきだったかと後悔もした。しかし、盛り込まれた設定群/世界観、それら一つ一つが見事に繋がり合い高め合い、現実の裏面を抉り出すファンタジーになった。人々の身勝手な《ねがい》を無制限に叶えてしまう《そうする力》=理想の体現者/オーバーロード、彼らに立ち向かえるのは意志の源泉たる《スピンドル》を自在に操れる能力者のみ。しかし無意識を揺さぶるソレには、彼らですら抗い難い/取り込まれてしまう……。今後に大いに期待。2017/03/21
キーツ(Nob Arakawa)
5
肌色成分&お笑い成分が若干多めなのはご愛敬。違和感なく物語になじんでいるので作者の芸風の内なのであろう。それよりも描き出した世界観はなかなかに壮観。国産でハイファンタジィ?と帯の煽りを斜に見て戦闘開始するも一気に読了。これはいいじゃないか、もっとやれってなもんだ。突っ込みどころはあるが、作者が乗って書いている感もあるし、キャラが自分で動き出す気配も見えている。こういうライブ感のある作品はもっと表に出てきていい。WEBの方は我慢して封印しておく。書籍購入で支援したい作品。(我慢は怪しいがwww)2017/03/27
からぶし
3
これはねがいの物語だ。重みのある文章と軽快なノリ。彼らは願い、想い、行動をとり、その責を担っていく。最後の一枚絵は読者のねがいでしょうか。そうであって欲しかった一枚。2017/04/19