出版社内容情報
早逝した天才詩人中原中也と長谷川泰子・文学者小林秀雄。奇妙な男女の織り成す三角関係を描いた物語
内池久貴[ウチイケヒサタカ]
内容説明
陰と陽―。哀切なる魂の詩人、中原中也と、近代評論の確立者、小林秀雄。彼らはなぜ、同じ女を愛することになったのか!?二人の男と一人の女の、ねじれた関係の行方は…。大正、昭和に生きたロストチルドレンたちのやさしくも哀しい純愛を描いた「詩小説」。
著者等紹介
内池久貴[ウチイケヒサタカ]
1967年生まれ。福井県出身。早稲田大学第一文学部(日本文学専修)卒業。出版社勤務を経て、フリーランスの編集者、ライターとしてキャリアを積んできたが、新たに作家としての活動を始めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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SOHSA
28
《kindle》unlimited 中原中也、小林秀雄、長谷川泰子を巡る恋愛小説。高校の頃、中原中也に傾倒していた時期があり、大岡昇平や河上徹太郎、長谷川泰子、中原思郎など中原中也と親交のあった人たちが中也について記し、述べた著作をたくさん読んだ。本作は、そうした事実をなぞりながらも、中也ら3人の心情を細やかに描いた恋愛小説だった。ひとの性の哀しさは救うべくもないが、その哀しさが中也の詩作の原動力となっていたことは否定できない。久しぶりに中也の詩を読み返してみたいと思った。2021/10/14
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