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内容説明
目が覚めると新世界にいた。巨木の中で眠っていた紫郎は、目の前にいた空色の髪の少女から前時代の生き残りであることを知らされる。そこは波動係数収束管理システム、通称世界樹(ユグドラ)によって支配された未来だった。人間のほかに、それに従属するために生まれた生体型人造人間(バイオロイド)もいた。困惑しながらも常識の通じない世界を理解し、順応していこうとする紫郎。その生活は緩やかで安寧で眠る前の記憶もまた、退屈な毎日の中で過去のものとなっていく。その矛盾に気づかぬままに―。「薬屋のひとりごと」の日向夏の待望の新作は近未来ファンタジー。理想と現実、そして己の存在価値が炙りだされていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
19
紫郎は目が覚めると300年以上の未来にいた。コールドスリープで寝ていたらしく、この新世界はバイオロイドという生体人造人間達がユグドラという世界樹によって生きる理想的な近未来の世界で、紫郎はなんと都市一つの管理者だという。現代理のエキドナとの会合などを終えるも理想的な都市の中に違和感を感じ…。やはり近未来になっても階級差別ってのは無くならないんだよね…まぁロボットや人造人間などの技術進歩によって人間に従う生命体が生まれるんだからそういう意識も生まれるのもわからなくもないが…。バイオロイドを忌避していて、→2014/10/06
ふじ
15
※別データに改めて投稿スミマセン※薬屋のひとりごとの人だったので。近未来SFに男子中学生ウケ良さそうな主人公&女キャラをまぶした感じの作品でした。正直そこまで面白い…!てはならなかったのだけれど、、薬屋のひとりごとは面白かっただけに肩透かし。巷の評価が気になるところ。2023/10/14
まりも
12
これは結構面白い。主人公は350年後の世界で目覚め神託者として祭り上げられる。ヒーロー文庫にしては珍しい懐かしい感じのするSF作品でした。話の展開、キャラの配置も見事でこれで終わらせてもいいけどシリーズ化するとさらに世界を広げれそうな感じがして面白いですね。小説家になろうの作品をそのまま文庫化させるのではなくこういったテイストの作品を出してくれるというのはうれしい。2013/09/05
accept
8
目が覚めたら350年後の未来だった……、ベタ故に好きです、こんなSF。古典的な設定に今時なラノベキャラクターが程よい新鮮味を与えてくれる。世界観の作り込みも良く、続編があるなら読みたいと思わせる魅力のある作品でした。ただ、所々テンポが悪く、多少のかったるさを感じるのはマイナスポイントか。2013/10/04
サキイカスルメ
8
これは面白い。目覚めたら352年後の世界だった主人公紫郎が、世界と自分を知っていくお話。未来の世界は異世界のように劇的に変わっていて、それを紫郎と一緒に知っていくのが面白かった。表紙の子ラピスとは恋愛的な要素はないのでご注意を。私は家族ものが好きだから全く問題ありませんでしたが。ヒロインはマリヤですね、うん。お話が綺麗にまとまっていたのもよかったです。ただシロウが残した意味深な言葉が気になるなぁ。続きが出たら読みます。ヒーロー文庫は初でしたが、他のも読んでみようと思うくらい面白かったお話でした。2013/09/08