内容説明
雪がしんしんとふった翌朝、少年は心をこめて雪だるまをつくりました。目を入れて、鼻をつけて、最後には自分の帽子をかぶせてあげて…。少年にとって、雪だるまはもうただの雪だるまじゃなかったのです。この世界にあった生命や思いは、きっと、永遠になくならない。愛するものを失ったことのあるすべての人へ。
著者等紹介
マギー,アリスン[マギー,アリスン][McGhee,Alison]
児童書作家。“Rainlight”でミネソタ・ブック・アワード賞、“Shadow Baby”でピューリツァー賞にノミネートされるなど、多くの作品が高い評価を得ている。ミネソタ州在住
ローゼンタール,マーク[ローゼンタール,マーク][Rosenthal,Marc]
デザイナー、マンガ家、子どもの本の挿絵画家、絵本画家として、幅広く活躍。マサチューセッツ州在住
なかがわちひろ[ナカガワチヒロ]
創作絵本や海外絵本の翻訳など、児童書のさまざまな分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
97
雪が積もった翌朝、男の子は心をこめて雪だるまを作りました。だんだんかわいくなってきて、仕上げに自分がかぶっていた帽子をかぶせてあげた時、雪だるまは男の子の友だちになりました。でも、すぐに別れの時がやってきて……。大切なものとの別れと再会をかわいらしく描いた絵本。子どもなりに喪失感を受けとめようとする姿がいじらしい。2011年11月初版。2015/12/03
kimi
62
子供の頃、「何かをとっても大事に大事に想っていた気持ち」を思い出しました。それはやがて友達や恋人や家族を想うという気持ちにつながるのかなあと思いました。ただ、いろいろな感想を拝見して、その気持ちは感受性の強さ、大事な存在を失う喪失感も伴うのかなとも思いました。2015/12/02
Natsuki
53
ぼくがつくった『ぼくのゆきだるまくん』。でも、ずっと一緒にはいられない。消えてしまったけれどもどこかにいるはずのゆきだるまくんに思いを馳せるぼくの豊かな想像力と優しい気持ちが温かい。2017/02/11
ヒラP@ehon.gohon
24
子どもの心を繊細に描くアリスン・マギーが、雪だるまを題材に作る物語はこんな感じになるのだなぁと思いました。 概念的な絵本の中で生かされていたものが、雪だるまという現実的な姿の中で活かすのは難しいのだと感じさせられた絵本です。 雪だるまは溶けるものだということは、誰もが知っていることです。 溶けた雪だるまに、これだけの感情を持つのは難しいように思いました。2022/03/11
鈴
16
息子が自分で。溶けてしまった雪だるまをずっと思い続けるなんて、純粋で可愛い男の子だなぁと思った。息子、「なんで上手に絵かけるのに、へたくそにかいたの?」と、突拍子もない質問(^o^;)男の子がかいた「雪だるまと僕の絵」のことである。絵本を作った人が、男の子がかいたという設定でちょっぴり下手に描いてたのが気になるとは、目のつけどころが…( ̄▽ ̄;)2011/12/15
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