内容説明
地下700メートル。50平方メートルしかないシェルター。食料はたった2、3日分。食事は2日に1回―スプーン2杯のツナ缶と、ビスケット半分、牛乳ひと口、桃缶ひときれだけ。気温35度、湿度80%。救出される希望はごくわずか…。想像を絶する過酷な状況のなか、33人が直面していたものとは?!口外しないと互いに約束した真実とは―?!現地人ジャーナリストが克明に記録した感動ドキュメント。
目次
呪われたシフト
むこうみずな救出作戦
仲間たちとともに
笑顔の下の苦悩
我々三十三人は避難所にいて生きている
地底からの声
三本の道
恐れていた事態
「準備完了だ、兄弟」
いよいよ救出へ
最終章の始まり
自由への旅路
神は存在した
砂漠の息子たち
著者等紹介
トロ,マヌエル・ピノ[トロ,マヌエルピノ][Toro,Manuel Pino]
チリ出身のジャーナリスト。チリのラジオ局で、レポーター・記者・プロデューサーを務めたのち、テレビ局TVNのオーストラリア支社で勤務。そののち、米国のスペイン語新聞社LA OPINIONで編集記者を務める。現在は、チリにある広報機関グルポ・ガウディ社でディレクターとして活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
23
2011年初出。 活字が大きく、写真もあるので、 読むのに苦痛はない。 サンホセ鉱山は地下700メートルぐらい の深さまで坑道と換気坑がある(25頁)。 落盤は坑道のジグザグの一部で2か所に 渡って起きたようだ。 大惨事から2週間以上、17晩(74頁)。 家族の心中を察する。 ドリルが地中作業員と地上の家族を結び、 生存が確認された(76頁)。 奇跡的なこと。 2014/05/03
Humbaba
6
目指すものは同じだったとしても、立場が違えば優先するべきものは変わってくる。多くの人が注目しているからこそ、失敗することはできない。しかし、注目を集める事象というのはただ失敗しなければ良いというだけでなく、政治的な駆け引きが入り込んでくるため参加者は動きにくくなる。2016/06/16
Humbaba
4
絶望視されていた救出.しかし,結果としては全員が無事に救出できた.それは,全員が救出をするために最大限能力を発揮したことが理由である.極限状態においては,一般的な能力に限らず信仰も大きな武器となる.2011/07/12
桃水
3
2011/01/29:出てくる人が多すぎて途中でこの人は誰とどういう関係だったかと何度も読み返す破目になりなかなか読み終わりませんでした(汗) もうちょっと整理してほしかったかも。 ニュースなどでは元気そうな様子しか流れてませんでしたがやはり大変だったのですね。2011/01/28
けんた
2
このような事故はとかくマスコミがセンセーショナルに、かつドラマチックに取りざたされがちで、日本でも救出の瞬間は大騒ぎだったことを思い出します。現場にいる人々はとにかく生きること、一日も早く救出させることに必死だった、その事実を知ることが出来ました。このような大事故で、全員が助かったことには意味があると思います。2011/05/27