内容説明
衣装箱のふたをあけると、そこは、こちらの世界とはべつの時が流れる妖精たちの国―。継母と邪悪な牧師から虐待をうけつづけ、殺されそうになったコリアンダーは、ふとしたことから妖精の国に迷いこむ。そこで、自分にかけられたおそろしい魔女の呪いの秘密を知り…。ネスレ子どもの本賞金賞受賞作。
著者等紹介
ガードナー,サリー[ガードナー,サリー][Gardner,Sally]
絵本や短編小説を中心に活躍する英国の児童書作家。幼いころから失読症をわずらい、綴りの難しいSARAHからSALLYに改名。14歳になるまで本を読めなかったが、あふれるアイデアと創作意欲をとめることができず、作家に。『コリアンダーと妖精の国』でネスレ子どもの本賞金賞を受賞
斎藤倫子[サイトウミチコ]
英米児童書を中心に活躍する翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
annzuhime
31
島外の図書館から取り寄せ。両親と幸せに暮らしていたコリアンダー。でも母が亡くなり、父は悲しみのあまり周りが見えなくなる。家族を失ったコリアンダー。母が隠していた秘密。前半はコリアンダーの過酷な人生が辛くてなかなか読み進められなかった。ファンタジー色が強くなってからはすいすい読める。結末は落ち着くところに落ち着いた感じ。それにしても父親がダメだ。愛する妻が亡くなったとしても、子どものことはちゃんと責任持たなきゃだめだよね。2024/03/12
花林糖
14
17世紀イングランド、オリヴァー・クロムウェルの共和制の時代。残酷な場面の時は辛かったけれど、物語は時代や設定が好みでとても面白かった。2015/12/03
がる
13
2005年度ネスレ子どもの本賞金賞受賞。2005年度カーネギー章候補作品。 おもしろかったー♪こういう物語はツボなのでした。 17世紀のイングランドと妖精の国が舞台。 コリアンダーの語る物語の進み方とイラストも好み。手元に置きたい本でした。2013/07/09
小瑠璃
7
久々に児童書で夜更かしをしました。大人になった今も児童書は大好きだけど、こんなに止まらなくなったの久しぶりです。舞台は清教徒革命の時代のロンドン。優しい両親のもと何不自由ない暮らしをしてきた少女、コリアンダーを襲う悲劇。そして、つらい現実とは別の、おとぎ話のような妖精の世界。冒険と、魔法と、ロマンス。そして非の打ちどころのないハッピーエンド。完璧です。ストーリーもさることながら、物語にちりばめられた言葉も美しいこと。小間使いのデインズが言う「わたしのかわいい小鳥さん、飛び立たないで」にうっとり。2015/02/24
timeturner
6
妖精の国・魔法の世界が、つらい現実世界から逃れて行く場所になっていないのがいい。どちらの世界でも様々な困難・迫害に遭う少女が、怖れを克服して敵に立ち向かい、自らの手で幸せをつかみとるのが肝。清教徒革命の頃を舞台にしているYAは珍しいと思うけど成功している。2016/05/08




