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出版社内容情報
札幌市の郊外、白石区に小さな小さなプレハブ建ての無認可保育園「こぶし共同保育所」がありました。裏には豊平川の支流、望月寒川(もつきさむがわ)の土手が広がり、隣は公園という、のびのびしたロケーション。ここは障害のある子を積極的に受け入れてくれるところとして、10年の歴史を持つ園です。のぞいてみると、脳に障害を持った女の子も、自閉症で他人と接することを苦手としていた男の子も、障害のない子に混じって、リズム運動で走り回ったり、大きな声で歌ったり、必死で床の雑巾がけに精を出したり、と大賑わいです。園長は横内眞知子先生。「離婚しそうだった夫婦が障害児とともに頑張った。そのお父さんが『家内のことをまた好きになった。同じ人を2度好きになれるんですね』と。子どものためにやり直すと言わないところがいいでしょ」「障害児を持つお母さんは、お医者さんの言うことを無条件に信じる。でも、医者はその子を育てることはできないんだよ。だったら、私と一緒に育てようよ」……子どももその親も一緒になって支えてきた「こぶし」が平成16年、認可保育園として新しくスタート。マチ子先生の奮闘ぶりと子どもたちのドラマに、もう一度、人を信じてみたくなる。
内容説明
重い脳性マヒのU子ちゃん。20年前の彼女との出会いがマチコ先生の胸に火をつけた。「4才児だからって、規則だからって、どうしてこの子を園で預かれないの?」自分のやりたい保育と現実、そして行政とのはざまで悩みながら、マチコ先生は歩きつづけた。同じ思いの仲間、障害があろうがなかろうが輝く子どもたち、物と心の両面から支えてくれた親たち、その歩みは、認可保育園「こぶし」として、いま、新しい道の上に立っている。でっかい気持ちの女先生、元気に駆け回る子どもたち、涙と笑いを繰り返してきた親たち。彼らがつづるドラマは、「生きる」ことの「うれしさ」を私たちに教えてくれる。
目次
第1章 みんなで作った“プレハブの城”(サヤカのお祝い;プレハブ建ての無認可保育園 ほか)
第2章 ワケあり預かります(障がいを持った子を、保育園はなぜ救えないの;がんばる2組のろうあ家族 ほか)
第3章 ヨコウチ家の子育て論(ヨコウチ家って不思議な家庭かしら?;倒産、夜逃げ、借金!恐るべし、父親の影響力 ほか)
第4章 さようなら、プレハブ保育園(ヨコウチの決意;担保ゼロ!それでもお金を貸してください ほか)
著者等紹介
横内真知子[ヨコウチマチコ]
1960年、釧路市生まれ。78年、北海道札幌啓成高等学校普通科卒業。81年、北星学園女子短期大学附属幼稚園教諭・保母養成所卒業後、札幌市白石区内にある認可保育園に勤務。94年に7人の仲間と無認可保育園「こぶし共同保育所」を開く。97年に、プレハブの園舎に引っ越す。2004年4月、認可保育園「社会福祉法人つばめ福祉会こぶし保育園」を開園
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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